写真展に写真を展示するということ
写真展というものは写真を展示して、それを誰かに見てもらうためにおこなうものです。
つまり、観客がいるという前提です。
そしてその観客というのは展示者の身内、親戚、友人だけとは限らないのです。
写真展の告知を見て来てくれた人や、SNSなどで偶然見かけて来場する方、さらにいえば、たまたま会場の前を通りかかって興味を持って入ってくる人などもいます。
ということは、誰に見てもらってもよい状態で展示しなくてはいけません。もちろん、知り合いだけに声を掛けて、それ以外の人には告知もしない、一見さんの入場もお断りというのであれば話は別ですが。
そう考えると、写真の展示において大切なことは、見てくれた人にどう感じてもらいたいか、どんな風に見えるだろうということを想像して、展示方法を考えたり、展示する写真を選んだりする必要があるということなのです。
私自身、写真展を見に行ったときによく聞くのが「どちら側から見ていくのですか?」ということ。写真展には見る順序があるのが一般的です。
会場の構造によっては、迷うことなく「こっちから見ていけばいいな」と判断できることもありますが、逆に「どっちが最初でどっちが最後?」と迷うこともあります。
わざわざ見る順番を聞くのは、写真展の写真にはその順序を大切にしている作者がいるからです。
また、会場のスペースによって、どれくらいの大きさの写真を何枚飾るのかということも考えなくてはいけません。
狭いスペースに縦横無尽に写真を展示してしまうと、見る人からすると、一枚一枚の写真を落ちついて見ることができず、なんだか落ち着かない気分になってしまったりするものです。
ですので、どれくらいの間隔を空けて、写真を展示するのかということも大切なことなのです。
また、写真(プリント)を額に入れて見せるのか?
額の色、素材はどんなものがいいのか?
マット(額の内側にある窓があるように見える厚紙です)を入れる方がいいのか?
などなど見せ方も考えなくてはいけません。
必ずしも額に入れて飾る必要はないかもしれませんが、その場合でもどうしたら見る側が気持ちよく見られるかを考えること大切です。
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