写真家塙真一

写真家 塙真一(ハナワシンイチ)です。街スナップ、旅写真、ポートレートを撮ります。 カ…

写真家塙真一

写真家 塙真一(ハナワシンイチ)です。街スナップ、旅写真、ポートレートを撮ります。 カメラメーカー各社のカタログサンプル写真などの撮影や、写真教室などもおこなっています。 写真家としての目線から、写真の力、撮り方、カメラ機材についての記事、エッセイを書いていこうと思っています。

マガジン

  • ポートレイトを撮る人へ

    塙が考えるポートレイト写真のあり方とは? モデルとの接し方、指示の出し方は? どこに注意するともっとよいポートレイトになるのか? などなど、撮り方からRAW現像までポートレイトに関するネタをお届けします。 ポートレイト初心者から上級者まで、みなさんに役立つお話をしていきたいと思います。 月に2〜4本の更新を予定しています。

  • 写真を撮る上で知っておいてほしいこと

    写真を撮ることの意味、写真を撮る上で知っておいてほしいことについて私なりの考えをまとめていきます。ハナワの写真論と考えていただければと思います。 月に2本〜4本の記事をアップして行きます。

最近の記事

ポートレイトのイロハ・・・その11「自分が撮りたいものの方向性を見つける」

ポートレイトってとりあえず人が写っていればジャンルとしては成立します。 モデルさんがにっこりしている顔のアップ。 楽しそうに遊んでいるような全身写真。 独特のポーズを撮った写真。 都会でのポートレイト。 海や山など自然をバックにしたポートレイト。 スタジオでがっつりライティングしたポートレイト。 水着や下着などのグラビアっぽいポートレイト。 どれも人が写っていればポートレイトと呼ばれます。 それらを片っ端から撮ってみるのも良いでしょう。 最初のうちはどんなポートレイトを

    • 写真を撮ることを一番の目的としないことの意味

      「写真を撮りにいく」 これって写真を趣味としている人にとっては当たり前のことかもしれません。 「カメラを持って●●に写真を撮りに行こう」 「●●が見頃だから写真を撮りに出掛けよう」 というのはごくごく自然なことです。 ですが、ここで注意したいのが、「写真を撮ることを第一目的としない」ということです。 写真を撮りに出掛けたのだから、写真を撮ることを第一目的としないのは矛盾していると思われるかもしれません。 でも、そこではないのです。 もちろん、最終的な目的は満足のいく、納

      • ポートレイトのイロハ・・・その10「コミュニケーションとはイメージを共有すること」

        ポートレイト撮影においては「コミュニケーションが大切」と言われます。 では、コミュニケーションとはそもそも何なんでしょう。 コミュニケーションを調べてみると、ラテン語のコミュニスという単語が語源で、これは「共同の、共有の」という意味だそうです。 つまり、コミュニケーションとは、お互いの意思や気持ち、情報を共同、共有することということになるのでしょう。 決しておしゃべりが上手とか、面白い話をして盛り上げるとかではないわけです。 もちろん、モデルさんと仲良くなるためのおしゃ

        • 撮る時に仕上がりを詰めておいた方が良いと思う理由

          今どきのカメラはほとんどがRAWデータの記録が可能となっていますし、RAWデータであれば、撮った後からパソコンやカメラ内で色や明るさを変えることができます。 ですので、撮影時にこれからを厳密にしなくても、後からRAWデータを調整することで、思い思いの写真に仕上げることもできます。 ですが、私はあえて撮影時に明るさや色を決めるようにしています。 具体的には、露出、ホワイトバランス、フィルムモードなどをイメージに合わせて調整して撮るということです。 場合によっては、コントラスト

        ポートレイトのイロハ・・・その11「自分が撮りたいものの方向性を見つける」

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          ポートレイトのイロハ・・・その9「ポートレイトで連写をしない理由」

          ポートレイトを撮るときに連写をする人も結構いるようです。 連写をする意味というのは、決定的瞬間が肉眼では見えない、予測できないような状況でとりあえずいっぱい撮っておけば、当たりが撮れるかもしれない、というものです。 スポーツ写真や鳥写真などでは、連写が一般的なのはこういう理由でしょう。(動きが速すぎて、ベストなタイミングを一発で撮るのは難しすぎる)。 もちろん、ポートレートでも連写が活きる場面もあると思います。 例えば、モデルさんがジャンプしたり、クルクル回りながらスカー

          ポートレイトのイロハ・・・その9「ポートレイトで連写をしない理由」

          自分の写真を客観視すること

          自分が撮る写真がどういう特徴、魅力があるのかということは意外と自分自身では分かりにくいものです。 人の性格とかクセとかと同じで、他人から見ると一目瞭然のことでも、自分自身のことだと気が付きにくかったりしますね。 ですが、自分の写真はどんなものなのか、どんな作風なのか、どんなところが他人から見て良くて、どんな写真は評価されにくいのかということを把握することも大切なのです。 それが分かれば、良いところは自信を持って伸ばしていけば良いですし、人に受け入れられにくい写真はどう改

          自分の写真を客観視すること

          ポートレイトのイロハ・・・その8「バリエーションを撮るより、より良い1枚を撮ることを目的にする」

          ワークショップなどで撮影している人を観察していると、 「なるべく色々なバリエーションを撮っておきたい」と思うのか、 落ちついて一つのシーンを追求するよりも、確度や距離をどんどん変えながら撮る人が多いように見受けられます。 アマチュアの方々にお話を聞いても、限られた時間の中でバリエーションを撮っておきたい、と考えている人が多いようです。 どういう撮り方かというと、 モデルさんをある場所に立たせたとします。 そして撮影を開始するのですが、5-10枚撮ると、ちょっと撮影者の立ち

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          ポートレイトのイロハ・・・その8「バリエーションを撮るより、より良い1枚を撮ることを目的にする」

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          フレーミング(構図)についてどう考えたらいいのか?

          今回はフレーミングについて私なりの考えをお話ししたいと思います。 フレーミングとは、どこからどこまでを写真に収めるかということですね。 日本語では構図と言います。 構図というと、いろいろなセオリーが語られることも多いですね。 三分割構図、黄金分割構図、日の丸構図、S字構図などなど数え上げればキリがないほどいっぱいあります。 では、よいフレーミングというのはこれらの●●構図のセオリーに当てはめることなのでしょうか。 答えはNOです。 もちろん、ある種の指標にすることは悪

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          フレーミング(構図)についてどう考えたらいいのか?

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          ポートレイトのイロハ・・・その7「モデルさんの得意な角度から撮り始める」

          ポートレイト撮影において、ポーズや表情をカメラマンが指示をするという話をよく聞きます。 もちろん、撮りたいイメージがあって、それに近づけるようにするときや、カメラマン側から見て、素敵に見える(素敵に写る)ポーズ、表情になるように指示をするというのはとても大切なことです。 私自身の話でいえば、身体の角度、顔の向き、表情などについて、「あと1cm、こっち向きで」とか、「目線をあと5度くらい下げめに」などとすごく微妙な角度や位置調整を指示したりします。 みなさんにもこれをオスス

          ポートレイトのイロハ・・・その7「モデルさんの得意な角度から撮り始める」

          自分の写真が変化するためには何が必要なのか?

          写真を撮っていると、「いつも同じような写真で変わり映えしないなあ」などと思うことがあるかもしれません。 写真を撮り始めたすごく初期の頃というのは、撮りたいものも、撮り方も一定せず、結果的に非常に多岐にわたる写真が撮れるものです。 ですので、このような悩みを持つということは、自分の撮る写真に安定感が生まれた証拠と言ってもいいでしょう。 初心者から中級者にステップアップしたということかもしれません。 ですが、ステップアップしたからと喜んでばかりもいられないでしょう。 それは

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          自分の写真が変化するためには何が必要なのか?

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          ポートレイトのイロハ・・・その6「シャッターを押すタイミングをつかむ」

          スポーツや野鳥撮影などでは、シャッターチャンスを逃さないことが大切と言われます。 では、ポートレートではどうでしょう。 ここでは一対一でモデルさんを撮るポートレートについて限定してお話しますが、家族や友人を撮る場合でも役に立つと思いますのでぜひ読み進めてください。 まず、モデルさんを撮る場合というのは、基本的にモデルさんはカメラを意識してポーズや表情を作ってくれます。 ですから、それに合わせてシャッターを押せば良いということになるかもしれません。 モデルさんがポーズをと

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          いいね!が多い写真だけが良い写真というわけではない

          今は撮った写真をSNSにアップすることが一般的になっています。 SNSに写真をアップすれば、その写真を不特定多数の人に見てもらうことができます。 そして、そこにいいね!が付けられたり、時にはコメントが付いたりします。 このことはとても良いことですし、写真の楽しみ方としてよい手段だと思います。 ですが、写真の良し悪しとSNSの評価は必ずしも一致しないという側面もあります。 理由はといえば、SNSの特性が必ずしも写真を見る環境として最善のものとはいえないからです。 最善でない

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          ポートレイトのイロハ・・・その5「カメラの上下方向を意識すること」

          ポートレイトを撮るときに水平に注意する人は多いかもしれません。 いわゆる真っ直ぐに立っているように撮ったり、背景の建物が斜めにならないように撮ったりすることです。 もちろん、モデルさんの立ち姿が極端に斜めだったり、背景の線が曲がって見えたりするのはあまり良いことではないですね。 そこでカメラの水平を気にするわけです。 でも、カメラの水平よりももっと大切なのは垂直方向なのです。 垂直方向とは、モデルさんを撮るときにカメラの光軸が上を向いたり下を向いたりすることです。 カメ

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          写真におけるオリジナリティついて考えてみる

          写真を撮る人ならオリジナリティというものを意識することでしょう。 オリジナリティは「独自性」「独創性」といっても良いでしょう。 つまり、 その人にしか撮れない写真を撮りたい。 他の人が撮る写真と代わり映えのしない写真では満足できない。 その人の代名詞的な写真となるものを撮りたい。 そんな気持ちでしょうか。 まあ、誰が撮っても同じ写真、誰が撮ったのか分からない写真を目指したいという人は少ないでしょうね。 そこでオリジナリティについて考えてみることにします。 他の誰もが撮

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          ポートレイトのイロハ・・・その4「一つのシーンで寄りと引きの両方を撮るようにする」

          ポートレイトのイロハシリーズの4回目です。 今回はフレーミングの基本のお話です。 ポートレイトを始めると自分にとって得意というか好きなフレーミングができてくると思います。 顔のアップが好きな人。 バストアップ(半身)が得意な人。 全身ばかりを撮ってしまう人。 などなどです。 バリエーションを撮ろうと思いながら、ついついいつも同じフレーミングになってしまうことはありませんか? そんな方に心がけていただきたい方法です。 まずは全身が撮れる場所、背景を探してみてください。 全

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          ポートレイトのイロハ・・・その4「一つのシーンで寄りと引きの両方を撮るようにする」

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          写真が好きと言えること

          写真が好きと言えることがとても大切だと思うのです。 「写真を撮ることが好き」でもなく、 「カメラが好き」でもなく、 「写真が好き」と言えることです。 もちろん、写真を撮ることが好き、でも、カメラが好きでも構いません。 ですが、写真を長く続けていく、長く楽しむためにはやっぱり「写真が好き」が良いと思うのです。 なぜかと言えば、写真を撮る人、カメラを使う人にとって、「写真そのもの」というのは最終成果物だからです。 お料理に例えるとすれば、「お料理をすることが好き」という人

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