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管理職の挫折と立ち直り方
管理職になって約1年と半年。ここにくるまで何度も大きな壁をぶち壊しながら進んできたが、今回、また大きな挫折を経験した。
一ヶ月間、急な人手不足と行事の準備が重なり、私も、職員も心の余裕がなくなり、珍しく職場の雰囲気が不穏になりかけていた。
その中でも、私ができることを探して、子ども、職員、保護者を一番に考えて行動しようとやってきたはずなのに、職員との関係性が上手くいかない。なんだか不満の目で見られているような気がする。どんなに残業しても仕事は終わらないし、職員とも上手くいかない。もう、疲れ果ててしまった。
上司に「話し、聞いてください!」と電話を掛けて今の状況を泣きながらぶちまけた。
上司はあまり現場には顔を出さないから、状況は理解していない。その上で、客観的なフィードバックをしてくれた。
その内容があまりにも今の自分に突き刺さり、打ちのめされた。
そして、「ああ、会社が管理職に求めているのは、職員のご機嫌をとって不満なく園の運営をすることなんだ。保育の質や職員の意識の向上なんて二の次なんだ」と薄々感じていた違和感にハッキリ気付いた時、心が折れそうになった。
私が管理職になってから志していたのは、『子どものための保育』と『職員の意識改革』『職員がのびのびと保育ができる環境づくり』『保護者が安心して預けられる環境と関係性づくり』だ。
そのどれもを会社から、下手したら職員からも求められていないのだとしたら、やり続けることに意味があるのか?意味があっても、辛い思いをしてまで、やり続けられるのだろうか。何をモチベーションにすればいいのか。
頭の中でグルグル考えた。
そんな時頭に浮かんだのが、普段から連絡を取り合っている管理職仲間の存在だ。その日にあったことを文章にまとめて送ってみた。
『確かに改善点はある。でも、職員のご機嫌取りをするのは違うと思う。わざと舐められるような立ち位置ってなんだ?(上司から“他園では敢えて舐められる立位置になって、職員と上手くやってる園長もいる”と言われた)舐められるんじゃなくて尊敬される、一目置かれる、そんな存在を目指したらいいんじゃないかしら。
そのために今までしてきたように、誰よりも学ぶし、みんなの業務改善のために動くことは継続して、改善を入れていく。でも、妙にへりくだる必要はないよ。
上司が言っていることは、会社からの目線。現場の目線じゃないから理想論である部分もあると思う。上司の言うことを全て取り入れなくていいんだよ。取捨選択していい。
若くて歴が浅いからなんだ!それでも目指す自分に近づけるよ。諦めちゃいかん。
ただ、今は立ち止まろう。立ち止まることは諦めることとは違う。むしろ、諦めないために立ち止まるんだ。』
『今まで自分を変えようと、そして施設を変えようと、矢印向けてやってきたことが全て「裏目です」って言われたようなものですよね。見事に現場を知らない、客観的に見すぎた本社のサイドからの一方的な意見ですね。
園長、管理職の仕事は皆が動けるようにプロデュースして仕組みを作り、管理職が動かなくても運営ができるよう創ること。そのためにはコミュニケーションも必要だし、現場に出る動きを見せることも必要だけど、時には突っぱねて自分の想いをぶつけて引っ張り、後ろに下がって手を出さないのも必要。
それがマネジメントというのがもしかしたら会社もわかっていない。それだったら施設長のサポートなんかできるわけがない。』
その言葉たちを聴いて、嬉しくてめちゃくちゃ泣いた。折れかけた心が修復していくのを感じた。
「そうか、会社が言うことが全部正しい訳ではないんだ。私の今ままでが全部間違っていたわけでもない。改善すべき点は改善して、自分も成長していけば良いんだ。まだやり直せる!」と、塞ぎ込みそうになる心を前に向けることができた。
管理職も失敗するし、落ち込む。そんな時に同じ立場で話しを聴いてくれたり、共感したり、叱咤激励をしてくれる存在がいることはとても大きいと今回感じた。職場では、やっぱり言えないことの方が多いから。
同じように悩んでいる管理職の方は多い、とSNSを見ていて感じる。
自分を責めすぎないでほしい。1人で抱え込まないでほしい。
そして、どうしても苦しい時は、職場を変えることも選択肢にいれてほしい。
私は今回の挫折を通して、自分の目標が決まった。
今までは、苦しむ管理職を減らしたい、そのための活動がしたいと漠然と思っていたが、もっと身近な所から始めようと思う。
そして、仕事のモチベーションは他人に頼らない。
自分の中にもつことで、ブレずに進んでいける。そう気付いた私の仕事へのモチベーションは『自分の成長』だ。自分が成長することで園全体、そして子どもへ還元できると信じている。『誰かのためにがんばる』だと、上手くいかなかった時にその人のせいにしてしまうからね。
どうせやるなら全力で。
泥臭くも慕われる管理職目指して、明日も進もう!
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