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物語と詩の本棚

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物語や詩にイラストを使ってくださったnoterさんの作品をこちらの本棚に集めました。フォトギャラリーからイラストを選んでいただき、素敵なストーリーをありがとうございました。
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#創作大賞2024

【連載小説】透明な彼女 vol.14「成仏する?」

ユイが成仏する―― つまりはユイが……いなくなる…… そういうことだ。 8ヶ月も一緒に暮…

ちびひめ
3か月前
18

【note創作大賞2024オールカテゴリ部門】 眠らない男 短編小説 5653文字

 ぐうぐう 轟々といびきをたてて眠る男の口は大きく開いて、小ぶりな優子の握り拳ぐらいなら…

先生あのね ママの新車 詩

先生 あのね ママの あたらしい車が おうちに やってきたよ 「あした車がくるよ~」って マ…

藤家 秋
4か月前
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たかが「静か」されど「静か」

ただの空き家から放たれる静けさの音色 あなたがいた部屋が奏でる静けさの音色 帰りを待つ「特…

しん
5か月前
2

『春の夢』短歌一首 ~シロクマ文芸部~

春の夢とみに枕のやはらかく現に伏せて眠りに耽り ☆彡 こんにちは。 お世話になっておりま…

つる
6か月前
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【小説・読むセラピー】あなたが世界を愛する日(2)

前回の小説はこちら。 「ひとまず次に怒りがわいてきたら、ゆっくりと大きく深呼吸をして、『…

小関珠緒
6か月前
12

【小説・読むセラピー】あなたが世界を愛する日(1)

「自分は男の子だったら、よかったのに」 5歳の小鳥 優(ことりゆう)はいつも残念に思う。弟が生まれて、両親が弟を大切に扱い始めてからそう感じている。悔しいという気持ちも混じっている。どこか落ち着かない。ここが自分の居場所ではない感じだ。 大好きなカレーを食べているときも、幼稚園の友達とおもちゃで遊んでいるときも、一人で絵本を読んでいるときも、どこか気が晴れない。 ママやパパが弟を褒めるのを見るだけで、ざわざわする。女の子に生まれた自分は、そんなに褒められたことがない。 「男