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ココちゃんとトトとカカ #25 カバオのごはん

《これはトトさんと、私カカさん。そしてココちゃん3歳の暮らしのお話》

「ココちゃん3歳です!」
「まぁ、大きな声でお名前が言えて、かっこいいわねぇ。じゃぁ、教えてほしいんだけど。ココちゃんは何のご飯が好き?」
「・・・なにのごはん?」私を見上げるココちゃん。
「好きなご飯は何か?って」耳打ちをする。
「えーっと、えーっと・・・。あ!カバオのごはんです!」

自信満々に答えた『カバオのごはん』
園長先生は、「へぇー!カバオ君のごはんと同じのが好きなのね!」
なにが入っているのだとか、どんな味がするのかだとか質問してくれたが、
「トトサンがくつった(作った)やつで、めーっちゃ美味しいってカカさんと食べてん」
「カカさんは、いっぱい食べたからお腹がイタタタってなって・・・」と、
変顔をするココちゃん。味も材料もわかりゃしない。
それでも「そっかー!そんな美味しそうなものだったら、アンパンマンも一緒に食べてるのかもね。
よくわかるように教えてくれてありがとう」と褒めてくれた。

園長先生、きっとそれは昨夜の『ガパオライス』のことです。
カバオ君のご飯ではないです。


「すごいわねぇ、お母さん。こんなに大きな声でお話しできるのって素晴らしいことよ。
自分の思いを堂々と言えるってすごいことなの!
でね、〜〜〜〜で、〜〜〜〜〜ってなかなかできないのに、〜って、〜〜〜でしょ。〜〜〜〜よねぇ」

「ガパオライスです」とは言えないまま、入園の際に必要な持ち物の話になった。

ココちゃんは春から本園に通う。
お姉ちゃんになったんだなぁと感じるけど、年長さんたちを見ると、まだまだ赤ちゃんに見える。今日は有給をとって、ココちゃんの面談に行ってきた。

帰り道にある魚屋さんには大きな魚がゆったりと水槽の中で泳いでいて、
お迎えの楽しみになりそうだと思った。
私は魚の名前には詳しくないから、それが何だかはわからない。
「美味しそー」と呟くと
「これは食べ物ではありません!」と、ココちゃんが口を尖らせた。
さっき用水路で泳いでいたコイを見て、私が言った言葉を真似っこしたんだと気がつき、
そんな顔をして言ってないと、ココちゃんのほっぺをつついた。

「そうだ、ココちゃん、ガパオライス好きやったん?」
面談で言ってたのを思い出し聞いてみた。
「緑の葉っぱは、ピザのと同じやねん。あれ、好きやねん」
「バジルのこと?」
トトさんの料理はハーブが多く、食べ慣れている味なのかもしれないな。
ココちゃんが美味しそうに食べるのをみて、
「中崎町のタイ料理店も美味しかったから、今度一緒に行こっか」とトトさんも嬉しそうだった。
タイ料理美味しいよね。タイ旅行また行きたいなぁ。インドも良かったしなぁ。
美味しいものを食べ歩く旅、したいなぁ。タイで何もかも美味しくて食べ過ぎでお腹を壊したのは苦い経験だったけど、今となったら笑い話。
ガパオを食べるたびに、トトさんが私の真似をする。
中崎町のタイ料理屋でも、きっと「イタタタ。もぉ食べましぇんっ」と
変顔しながら言うだろうけど、ココちゃんがあちこちで真似るから、そろそろ忘れてくれてもいいのにと思っている。


余談
インドで思い出したけど、綿菓子をギュッと固めたような、
とにかく甘くて甘くてびっくりするお菓子があって、
母が職場のインド出身の方に貰ってよく食べていたの。
口に入れるととけていく感じが好きで、指でつまんで少しずつ食べる。
もう一度食べてみたくて検索するけど、名前がわからない。
『ソーンパプディ』が近そうだけど、私が食べていたのは丸くて一つひとつ紙で包んであって、
検索で出て来るのとは全く違う。母に聞いても名前を知らないそう。

皆さんは、もう一度食べたいものってありませんか?


ガパオは大好きで、夏はライスじゃなくて素麺と合わせるのも美味しいですよね。
今年もバジルを家庭菜園しようと思ってるカカでした。トトさんがガパオライスの作り方を教えてくれてるはず。覗いてみてね!

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