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雪明りの路

雪明かりの路 1926(大正15)
伊藤整いとうせい 1905〜1969

特選名著復刻全集 近代文学館

伊藤整 21歳。詩人からのスタート。のちに小説家、文芸評論家。
小樽高商の先輩に小林多喜二。

箱もカバーもない素朴な詩集。自費出版。
北国の厳しい風土や日常生活を描いている抒情詩。
小冊子のような本ですが、116編もの詩が掲載されています。

【序】10代から書いてきた詩への思い

今朝ぼくは快い眠りからの目覚めに
雨上がりの野道を歩いて来て
なぜかその透きとほる緑に触れ
その匂に胸ふくらまし
目にいっぱい涙をためて
いろんな人たちのことを思つた。・・・・

「雪明りの路」P141『良い朝』

あ、なんかわかるような気がする。私自身、公園を散歩しているときにこういう瞬間ってたまにあるので・・。特に雨上がり。緑の匂いがたちこめるとなぜか昔のことを思い出す。しかも良いことばかり☺︎ 緑の効果って本当にあると思う。

著者 伊藤整
発行所 椎の木社
定価 1円50銭

・・・

心が和むほのぼのとした伊藤整の詩集。
なんか北海道に旅したくなってきました。


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