雲南旅③2019年12月30日・古都大理を往く
おなかも十二分に満たされ、既に大理市にメロメロになっている旅一行だったが、旅程上大理観光に割ける時間は半日のみと短い。
まずは急いで大理の観光のメイン「崇聖寺三塔」へ。9世紀ごろ建てられ現存するという伝えにわくわくしながらタクシーに乗っていたら「観光には花鳥園のほうがいいよ!」とまくし立てられる。友人がかなり丁寧に断ってくれたが非常に押しの強い運転手であった…。
きっと彼は良いことをしたつもりなんだろうけど、私たちは寺院が見たいんだ!!到着即受付に駆け込み、頂上までのバス付きの入場券は120RMBくらい?かなり奮発してチケットを購入。
頂上から塔にかけて様々なお堂があり、(こんな言い方はどうかと思うけど)まるでアトラクションのような趣もある。
広場ではガウタマ・シッダールタが誕生しているし、各宗派を開いた祖師や、大きい観音像、数多くの羅漢が並ぶお堂があり…こうも並べられると最早ここは仏教のアトラクションである。
寺院はどれも新しく、造形に魅力を感じる瞬間は正直言って、多くはなかった。やっぱりどうしてもこんな時思うのは、中国の歴史のことだ。私が想像するのではきっと収まらないくらいに、失われてしまったものたち。失ったものの話をするのはきりがないし、正解なんてないとわかっているからこそ、なるべく過去のことを学んで現実につなげていかないと、と思う。
しんみりしつつもこの規模の寺院があることに感動しながら、すべての館を回った。日陰は極寒ながら、日の照る場所はかなり日差しが強くてぽかぽか陽気。ゆえに木蓮や、桜と梅のあいのこのような花などが素晴らしく景色に彩りを添える。
メインの塔はすごく大きくて、どんな経緯でこのような形になったんだろう?と不思議に思う。塔の壁の装飾が良い感じにゆるくて気になった…やはりもっと旅行前の予習が必要だった、とこれから足繁く博物館に通うことを決意した。
結局三塔周辺を2時間ほど満喫し、次に訪れたのは喜州古鎮。
古い建物と観光地。入場料がいる建物などもあったけれど、歩いているだけで楽しいので、ぷらぷらと犬を見たり、壁画や装飾を見たりする。
時間の流れがゆっくりしていて、毎日のことなんて忘れてしまう。ここでは名物の喜洲粑粑(油餅の一種のようなもの?厚くてずっしりしている)が焼かれる様子が見れた!
すごい勢いで行列ができるのを眺めつつ、昼食がまだまだ胃に重く残る私たちはもう少し歩き回ることに…
歩いていると強い消毒液のような特殊な匂い。そして店先に薔薇の花が干され、甘いバターの匂いがした。昆明空港に着いたときから気になっていた雲南名物の鮮花餅を手作りしているらしい。特殊な匂いはこの先々で出会った鮮花餅屋でも感じたので、花の色を残すために何か処理をしているのだろうか?謎。
試食サービスを受け、もともと薔薇味が大好きな私は3つ購入。何でもっと買わなかったんだろうと帰国してからも後悔した。
夕方でそこそこ人がいなくなった街を一通りぶらつき、中国名物送り迎えの父兄を眺めたり、
おじいさんに犬を見せびらかしてもらったりしつつ、喜州古鎮を後にする。
喜州古鎮から大理古城へ。滴滴出行を使って移動しようとすると、無料で良いもん見れるよ、と玉洱園という所で降ろしてくれた。
立派な庭園かつ、地元の人の憩いの場という感じですごく良かった。夕方なのに太極拳をする人と、ひとり半袖で踊る人がいて中国の公園だ…とじんとしながら、大理古城には目当ての店があったので足を急いだ。
友人が教えてくれた古い布や刺繍されたものが売っているお店。買い物という意味ではここをこの旅1番の楽しみにしていた。店主の娘というお姉さんが様々なものを見せてくれながら、吉祥文様や刺繍技術について優しく教えてくれる。かなりここで時間を費やしたと思う…付き合ってくれた同行のお二人に心から感謝です(ここで?)。
大理古城では念願のドリンクに出会う!温かいミルクティーに緑豆や小豆・ナタデココが細かく刻まれ入っている。そして何と言っても大好きな仙草ゼリーが浮かぶ。この最高な飲み物が、日本で売られるのを切に願う…(いつでも美味しい仙草ゼリーを吸いたい)
そして晩御飯は高徳地図に本当か?!と訊きたくなる道を指図されながら(上写真の一階部分を通り抜ける…)ホテルの人がお勧めしてくれたレストランへ。
先輩の大好きなピータン豆腐。ピータンのサイズが可愛くて、ちょっと辛め。
ほぼ茶碗蒸しな温かい料理と辛めのソースにつけて食べるお肉。
そして雲南といえば、なキノコ炒め。どれも素材の味がして上品で、雲南菜なら一生食べれると思う。しかしまだまだ自分たちのベストサイズがわからない私たちなのであった…おなか一杯食べられて幸せな夜でした。
歩いて宿へと帰る。21時ごろでもう街にはほぼ人がいない。
宿に帰り、ホテルの談話室を借りてお茶を飲む。少し甘くてお米を感じる。調べてみると「糯米香茶」?初めて飲んだけど雲南独特のものとのこと。
茶を嗜みながら1日を整理しつつ、明日の麗江移動について相談しながらゆっくり過ごした。普段だったら出来ないこんな夜ができるのも、旅の醍醐味だ。
大理→麗江編に続く!
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