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初心者の筆が止まらずにプロットを完成させるまでの具体的な方法<小説・脚本書き方プロット講座⑦>

福岡で「作家塾」という小さな小説・脚本講座を14年以上、運営していく中で「プロット」を重視したおかげで多くの実績が出ましたというお話の第7回目。

本日は、プロットを書くにあたっての具体的方法について。

・手書きで書く
プロットを書き始めの段階では、鉛筆などの手書きで文書を書いてみると案外、書きやすいです。

小説を書くと言う行為は、作家の感情表現でもあるのですが、手書きという手を使う感覚は、より感情を表現しやすくなる効果があります。

実は、若手小説家の羽田圭介さんも初期作品は手書きで書かれていたそうです。

また、ベテラン小説家では、今でも手書きと言う方は、結構、多いです。

手書きだと、色々、不便な面もありますが、作品に気持ちを入れる上で、今でも一定の有効性があります。

プロットなら短文ですので、手書きでも書けますし、普段、パソコンでしか書かない方は、手書きを試してみては如何でしょうか。

・時間を決めて書く。出来れば90分。
プロットを書く際は、まず時間を決めて書きましょう。出来れば90分は、机について集中して、鉛筆による手書きで始まりからオチまで一気に書きましょう。

・主人公になりきって書く
プロットを書く際は、主人公になりきって書きましょう。

自分が主人公として、目の前にこういう事件が起きたら、強い敵が現れたら、片思いの相手と急に二人きりになれたら、どう思う?どう動く?という感覚を即興の演技をする様な感じで、そのまま文字で書き出しましょう。

・リライトの際は、様々な可能性を検討する。
完成したプロットをリライトする時は、未完成な部分だけを直すのではなく、始まりから終わりまでを全て書いてみましょう。
そうすると、完成した部分は何度書いても変わりません(固まる訳です)しかし、未完成の部分は、固まってないので、新たなアイデアが湧いてきて変化していきます。
そうして、最終的に全ての部分が固まると完成です。

以上が、プロットを書くための具体的方法です。

今回、特に意識して頂きたい事は、最終的なプロットが完成する迄に、即興的にプロットを書く作業を何度も重ねる点です。

演技のレッスンでも、即興(エチュード)で演技する方法があります。大まかな状況設定に基づいて、役者がアドリブで演技をするレッスンですが、プロットの書き方も、それと同じです。

何度も書き直すのは面倒ではありますが、プロットが完成する頃には、作者は主人公などの登場人物を明確にイメージして、本編を書ける様になっている筈です。

(花野組福岡「作家塾」)

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