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17話
彼の高校は、ほとんどの生徒が進学。
少数が就職。
まったく学業をやっていなかった彼は、筆記が要らない専門学校などを受験し、それは受かった。
俺はこのまま専門学校へ行くのか?
・・・何だかしっくりこない。
なんで俺は、人に合わせて、周りと同じようにしなきゃいけないんだ?
恋人にもフラれ、ダメな自分。
幼少期に受けたイジメの後遺症で欠損した感情。
「弟が障碍者だから、兄のお前も障碍者、死ね」と言われた過去の心の深い傷。
・・・俺は、障碍者なのか?
いろいろと自分を見つめ直したい。
そうだ!
卒業したら、バイトを増やそう。
稼いだお金で、いろんなことをやってみよう。
他県で一人暮らしをする友達のところへ行ってみよう。
旅をしてみよう。
まずは、車の免許を取ろう。
でも・・・こんなこと、オヤジもおかんも許してくれないだろう。
でも・・・言わなきゃ何も始まらない。
あの日、センパイの車の助手席に乗った勇気を思い出せ俺!
その夜、彼は両親に話を切り出す。
すると・・・
「良いよ(即答)」
良いのかよ!!!
「なんなら免許も取れば?お金、出したる」
神って存在したんですね!!!!!
季節は、春。
卒業式が終わり、彼は、表向きは浪人生なフリーターになった。
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