見出し画像

20話

2人は公園を歩く・・・

ねー、センパイ。
俺さ、県大会行ったんだよね。
奇跡の繰り上がりだけど。

「スゴイよね!おめでとう!」

だから、チューして。

「そんなこと言ったねぇ」

してくれなきゃ、ココでダダこねて、ゴロゴロ転がるもん。

「ガキか!じゃあ、繰り上がりだから、手つないであげる」

イエーイ。
・・・センパイ、握力強いね。

「うっさい、手、離すぞガキ」

俺さ、高1から、ずっとセンパイが好きだった。

「なんとなく、知ってた」

センパイ、彼氏いたっしょ?

「野球部の男の子のこと、聞いたことがあるじゃん?あのときは、いなかったよ」

俺がそのときコクったら、センパイ、どした?

「んー、まあ、付き合っても良かったかも」

ふーん。
(コウハイのときの、二の舞になりそうだけどな・・・)

その後も2人はいろんな話をして、暗くなるころに、彼はセンパイを家に送り、その場を後にした。

車を3分ほど走らせたところで・・・

ち が う ! ! !

俺が何をしに来たか・・・それは、センパイと思い出話をすることじゃない!

彼は道を引き返し、再び、センパイの家へ。

チャイムを鳴らすとセンパイが出てきた。

「あれ?忘れもの?」

センパイ!
俺、ずっと、センパイが世界で1番好き。
付き合ってください。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?