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その6

生きている心地良さと、打たれる惨めな感情。

両者が入り交じる心を彷徨うとき、、、
久しぶりにオヤジから電話が来る、、、

要件は「ストレッチを急にやったら股関節を痛めたから助けて」と。

アドバイスをしたあと、自然とオヤジに聴いている彼がいた。

なあ、オヤジ。

俺、フリーランスになって、頑張ってみようと思ってさ。

てか、もう、退職届、出した。

「おーーそうか、お前の人生、思うように好きに楽しんでくれや」

俺なんかが、フリーになっても大丈夫かな?

「んなもん知るかアホ、宝くじだって、買ってはじめて当たるだろーよ」

俺、職場に人たちに、けっこーバカにされて。
良いんだけど、やっぱ傷つくよ。

「そいつらは、そういう人生の宝くじは買ったことはないだろ?」

たしかに、、

あ!!!!!

俺を応援してくれる人は、フリーの人や、夢を追う中でバイトしてる人だ!

「やったり、考えたりしたことがないやつらには、お前の気持ちなんて一生分からんわ」

その日の夜、ついでに、おかんにも報告しようと電話を。

、、、ということになった。
で、オヤジがそんなこと言ってた。

「お父さんはね、昔、独立を考えていた時期があったんだよ」

え!マジで!?

「自分でいろいろと準備してたよ、でも結局、やりたいことが会社でできるから、そのままだったよ」

たしかに、オヤジは自由でゴーイングマイウェイだからな。
でも、そんな過去があったなんて。

「だから、あんたが、そういう道を進むことを応援したいと思うよ、まあ頑張りな!」

『人生の宝くじを買ったことがないやつに、買うやつの気持ちは分からない』

彼はいつも書いていた日記帳に、その言葉をしっかりと刻み込む。

俺の両親は、オヤジとおかんで良かった。

今、心はとても穏やかで落ち着いている、、、と、日記帳に同時に書いた。

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