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その4

半年後にフリーランスになることを決めた彼。

セミナーに参加したり、経営学の本を読んだり、(会社には内緒で)他社のインストラクターオーディションを受けに行ったり、(会社ではグレーゾーンの)他業種のアルバイトをしたり、、、

今の俺には何が必要だろう?
自ら考え、そして実行していった。

それが間違った方向でも問題ない。
TKYは美容師なのに、スイミングや居酒屋で仕事をしている。
いつかそれらは繋がり、繋がったら最強になる。

彼は、会社の上司から「お前は会社のお払い箱」と言われていたから、もう何をやってもこれ以上はマイナスにならないから大丈夫!という、妙な安心感もあった。

オーディションは、奇跡的に2社が採用してくれた。
ギャラは良くは無かったが「仕事をもらえた!」というドキドキワクワク感でいっぱいだった。

そのような彼の行動ひとつひとつは、彼を変えていった。着実に確実に。

会社員としての仕事も、自身の行動も、上手くいくことは少なかったが、それでも『何かしらの手ごたえ』を実感。

何より感じたのは、、、

俺 は 生 き て い る 。

という感覚や感触。

これまで、、会社からの評価は最悪、上に怒られないようにやる仕事、溜まったストレスを発散するお酒や愚痴大会の慣れ合い、会社とアパートを行き来するだけの生活、、、

寝ることが怖い。
次の日が来てしまうのが嫌だ。
朝起きたときの恐怖。
今日も怒られるだけの日が始まってしまった。
早く1日が終わってほしい。

それらは・・・

寝る間も惜しんで、勉強したい。
明日はどんなことが起きるのだろう。
希望と不安に満ちたドキドキワクワクする朝。
怒られても心が折れない修行だぜイエーイ。
今日という1日を頑張ることが、俺のすべきこと。

彼は、自分を変えることで、自分が変わっていった。


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