思い出したらイライラしちゃうわよ
低気圧。東京はねずみ色の雲に押しつぶされそうである。
私は低気圧の時は、頭は痛くならないけどすごく眠くなることが多い。
金曜日の夜は夜更かしをして良いことになっているので、2時ごろまで起きていた。
土曜日の朝は図書館で予約していた本を受け取ってから近所のカフェでモーニングを食べて、ゆっくりする予定だった。冬物をクリーニングに預けたり。
ところが目が覚めると14時で、「あちゃ〜」って気分になった。
余談ではあるが、私は「あちゃ〜」と思った時も絶対に声には出さない。
独り言を言わないことをポリシーにしている。
理由は、1人の部屋に響く自分の声が何となく気持ち悪くて、居た堪れない気持ちになるからである。その居た堪れなさに耐えかねて、何かコミュニケーション能力を持って私に相槌を打ってくれるようなものが部屋に生まれてきそうな気がするのも、怖い。
反応する人がいてほしくて、同時にいてほしくない。
だから、たとえば角に肘をぶつけて痛いみたいなことも全部誰かにLINEで言ったり、Twitterに書いたりする。
「痛い」と口に出す代わりに、Twitterの文面に起こす言葉を頭の中では考えている。
15時過ぎから気合いを入れて1日を始めるために、カフェに行ってみたけど満席だったので、代わりに近所のバカみたいに安い八百屋でたくさんフルーツを買った。
さくらんぼと、苺と、緑のブドウと、バナナチップスと、レモン。
これだけ買って1000円ちょっとだったので、めちゃくちゃ嬉しくなって、恋人とお母さんと友達3人くらいに報告した。そして今こうしてnoteでもみんなに報告している。
そして土曜日の夜は、14時まで寝ていたものだから全然寝付けなくて、4時ごろにようやく眠りに落ちた。
だけど眠りが浅くて、何だか気分が悪かった。
提出物をちゃんと出したつもりだったのにシステムエラーで出せていなくて、みんなの前で怒られる夢とかを見た。
日曜日の朝、カフェのリベンジは成功したけれど、やっぱり寝不足な感じがした。
昼寝しようとしたけれど、イライラが脳の中に残っている感じがして、寝付けない。
提出物を出せなかった夢のことを思い出す。
あんな記憶は私の中にはない。
似たような記憶ならある。
中学1年生の1学期、私は1番前の教卓に近い席にいて、社会の授業を受けていた。
まだ学校にも慣れていない頃で、授業も部活もしんどくて、何かを間違えたり忘れ物をして先生に怒られたらどうしようとビクビクして、家に帰ったら疲れてすぐに夢も見ずぐっすり眠ってしまったあの日々。
先生が、今週末までに問題集を20pやってきてねみたいなことを言った。
ちゃんと覚えていないけれど、とにかく無茶な量とスケジュールだった。
私は思わず「えっ」と声に出してしまって、教卓に1番近い席にいたものだから「何が「えっ」なの。文句があるの」と、みんなの前で怒られた、詰められた。
後ろの席のみんなも色々言っていたのに、私だけが怒られたという理不尽な気持ちがあった。それに私は「えっ」と言ったってどうせちゃんと締め切りを守るしかない真面目な生徒なのだから。
後から友達が「さっき怒られてウケたね」みたいなことをニヤニヤしながら言ってきて、それも嫌だった。「理不尽だったね」とか「あれは思わず「えっ」って言っちゃうよね」とか、そういうことを言ってほしかったのに。
とにかく私は心象を挽回しないといけないと思って、後でその先生のところにわざわざ謝りにいった。
先生は「あなたたちのためを思って宿題を出しているのに、文句ばかり言われると悲しい」みたいなことを言っていた気がする。今は、ちょっと変な言い分だなと思う。
ひとまずその謙虚な姿勢が気に入られて、あと普通に成績も良かったので私は社会は卒業するまで5以外取ったことがなかった。
だけど音楽は、テストで90点以下を取ったこともなかったのに私のことを嫌いな先生が担当だった年は5をつけてもらえなかった。授業態度の項目だけがBだった。
友達とふざけてスカートを折って、それを戻すのを忘れていた時に先生に見つかって服装違反を怒られた。
服装違反といえば、私は髪の毛が生まれつき茶色いから目をつけられないように人よりも真面目にしていた。
それでもたまに違う学年の先生なんかが授業に来た時には、最初に向けられるのは疑いの目だった。そしてその先生は私に直接聞いたり、一度担任の先生に確認したりして、それからようやく安心して帰っていく。
(髪の毛のことは、またいつかnoteに書きたいと思う)
そんなふうに芋づる式に中学校時代の嫌だったことが思い出されて、眠れないからブドウをつまみながら文章にしている。まったく、思い出したらイライラしちゃうわよ。