見出し画像

PMSとメンタルと

ここ数年悩みのタネであったPMS。今年の6月ごろからやっと真摯に向き合い始めました。生理って何にもなければ月に1回の憂鬱イベントってだけなんだけれど、なんだかんだで苦しんでいる人、いっぱいいるんじゃないかなと思います。今回は少しだけ私の経験を開示して、同じように苦しんでいる人や、パートナーが苦しんでいるけどどう接すればいいかわからない人にむけて、何かしらのヒントをお伝えできればいいなって気持ちで綴ろうと思います。

月経不順・無月経

生理と初めて向き合ったのは、社会人3年目あたり。半年ほど生理が止まった時期がありました。仕事のストレスか私生活での心労か、思い当たる節はいくつかあります。それまでは周期の乱れもなく、空手が普通にできてしまうほど、重たくもなく、ただ毎月めんどくさいなぁくらいに感じていた生理。2、3か月止まったくらいでは、わずらわしさが消えてラッキーくらいに感じていました。それでも、半年止まると焦りも出てくるわけで、人生で初めて婦人科を受診することになります。

診断の結果、私の身体は、黄体ホルモンが全く作られていない状態になっていたんだそう。でもさっぱり意味が分かりません。そもそも生理が何のためになぜ起きるのか、ということもちゃんとはわかっていなかったので、婦人科では0から説明をしていただきました。


出典:大正製薬商品情報サイト https://brand.taisho.co.jp/contents/naron/detail_321.html

女性の身体では、卵胞ホルモンと黄体ホルモンという2種の女性ホルモンのバランスで生理が起こるんだそう。私の身体は、黄体ホルモンを作れなくなっていてそのバランスが崩れたから生理がこなくなってしまったようでした。

そんな説明を受けても、生理が来なくて悩んでもいないし、生理痛とも戦わなくていいし、このままでいいやって内心思っていました。それでも婦人科の先生に、放っておくと女性特有の病気にかかりやすくなったり、将来妊娠し辛くなる心配もあるから、しっかり治しなさいと諭されピルのシートを処方してもらい、無理やり体内のホルモン量を調整し生理が戻るように治療をはじめました。真面目にピルも服用していた結果、半年ほどの通院で自然に生理がくるような身体に戻ることができたのでした。

しかし、なぜか数年後同じ症状が起こります。この時は身に覚えがなく、またとまったのか?ってくらいでした。やはり半年ほど生理が来ないとそわそわと不安になり、病院を受診します。症状は前回と同じでした。黄体ホルモンが分泌されていないらしい。再度ピルの服用を続け半年ほどで自然に生理がくる身体に戻りました。

PMSで精神崩壊

でも、この時からでしょうか…。PMS、いわゆる月経前症候群の症状がみられるようになってきます。具体的には生理予定日の1週間前あたりから、眠気と倦怠感がひどくなり、メンタルが荒れ始めます。
特に精神的に不安定になることがとってもしんどくて、私の場合は小さなことにものすごくイライラしたり、何にもないのに突然消えてしまいたくなったり、死んでしまいたくなったり。自分でも何が起きて、この感情に心も頭も支配されてしまっているのか、訳が分からなくなるのです。

ずっと「助けて」って小さなわたしが叫んでいるような感覚。こんなのは私じゃない、こんなこと言いたくない、こんなこと思いたくないって。自分の感情とずっと戦っているような…でも結局は負けてしまうのです。

パートナーが突然人格が変わるほどのメンヘラを発動させてきたら、周りにいる人達もびっくりですよね。でも、本人もどうすることもできないっていう、わずかな理解を頭の片隅に忍ばせておいてもらいたいのです。

私はPMSとあわせて、ここ数年、月経過多と24日以内に次の生理が始まる頻発月経にも悩まされていました。酷いときは16日周期くらいで生理が来てしまうのです。顔から血の気が引いてしまい職場の男性上司に「顔色悪いけど大丈夫か?」と心配される始末です。

会社の上司(異性)と生理休暇

余談ですが、会社の上司くらいの関係の異性に生理だと気付かれ、変な気遣いをされるのってちょっと気持ち悪いなって感じてしまいます。相手は優しさで言ってくれているのはわかるのですが、わかっている風に声をかけられると、めちゃくちゃ嫌です。嫌悪感です。放っておいて欲しいのです。無理なら休むから、会社にきていて辛いとか口に出して伝えているわけじゃないのだから、気にしないでよって思います。これは生理中の神経が過敏になっている時期の心のうちです。大丈夫?じゃなくて、本当につらいときに「体調不良です」の1言で有休をとれるような、休みやすい職場の雰囲気づくりとか、一刻も早く帰りたい時に残業にならないよう仕事量の調整とかで、上司の方々にはご配慮いただきたいものです。わがままですみません。

今年6月あたりから低用量ピルを服用開始

彼と同棲を開始したあたりから、自分のPMSと生理の厄介さを実感することが多々ありました。主にメンタルですが、一緒の空間にいる人のメンタルが安定していないって結構地獄ですよね。彼はよく耐えてくれたと思うし、支えてくれていたと思いますが、それでも何度も喧嘩になりました。このままだと一緒にいられなくなる…という恐怖を覚えて、私は数年ぶりに婦人科へいくことに。

PMS治療での受診は初めてでした。問診がメインで症状を説明して、念のため子宮頸がん検診をして、その日のうちにピルを処方していただきました。ちなみに低用量ピルはホルモンの周期を調整するので、私が受診した婦人科の場合は、生理が始まってから5日以内に飲み始められなければ、次の生理がくるまで治療の開始を待つ必要があると説明をうけました。そのため、PMS治療を考えている方は、生理が始まってから婦人科を受診することをお勧めします。

治療を始めてから半年ほど経ちました。私の場合、生理中の貧血とホルモンバランスの乱れからくる肌荒れはだいぶ改善されたのですが、メンタル面は改善したのかどうかわからないというのが実情です。ただ長い目で見る必要のあることだとは思うし、まだまだ経過観察の段階だと言い聞かせてピルの服用は続けていいます。(それでも最近は頻発月経気味なので、近々病院は受診予定)

パートナーの対応

私の彼はすごいです。多分すごく辛かったと思います。何度も「死にたい」ってつぶやいたり、泣いたりわめいたりしている私にどうにか付き合ってくれていました。

最近はダメなときはダメっていうようにしています。「今すごくイライラしている」「どうしても死にたくなっている」「仕事辞めたい」「お皿すら洗えない」「ごはんも作れない」って、伝えます。(ネガティブは尋常じゃないほどの波及性を秘めているので、支離滅裂な発言がとめどなく出てきます。)
彼は腰をさすってくれたり、スーパーで500円の花束を買ってきてくれたり、テイクアウトの食事を用意してくれたり、家事もほとんど彼が担当。試行錯誤してくれています。本当にごめんね。ありがとう。

彼は「身体がつらいときに他の心配事で悩まなくてもいいでしょ」ってもっともなことを言ってくれます。でも言葉は理解できても、なかなか消化ができないのがこの時のメンタルなのです…。

それでも以前よりは笑って過ごせることも増えてきました。私が生理でふらふらになってお皿を洗っている時、スポンジが手から落ちて、その光景に「死にたい」って言ったら「もうどうしたの~、そんなことで死なないの!」って彼は軽く言ってくれました。私はなんだか救われました。
こればっかりは2人のことだから、もし同じように悩んでいる人がいたら、1度パートナーと、どうしてほしいかという部分を話し合ってみるのもいいかもしれません。もちろん、彼女の生理が終わったキラキラ期の時期にですよ。

「死にたい」は「生きたい」という意味だから

「死にたい」って軽々しくいってはいけないと思っています。でも口に出して「死にたい」って言っているうちは、今のこの状況じゃない状態で私は「生きたい」っていうことと同議なんだと思います。この状態は離脱したいけど、本当はもっと楽しく「生きたい」だけなんです。紛らわしくてごめんなさい。私はもっと「生きやすい」自分自身を作るために、これからも自分の身体と心と向き合っていきます。きっともっと上手に付き合っていく方法があるはずだから。


値札シールも剥がさず渡された500円の花束


この記事が参加している募集

#多様性を考える

27,777件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?