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「何がきみの幸せ?」アンパンマンのマーチについて考察してみた

先日、夕食もお風呂も済ませ、あとは寝るだけという状態で、旦那さんとまったりおしゃべりタイムを過ごしていたときのことです。

「なんのために生まれて、何をして生きるのか?」

外を走る爆音の車から、軽快なリズムと共に壮大な問いが投げかけられてきました。(まぁまぁ治安が悪いです。)

私はあまりにも突然すぎる問いかけに衝撃を受け一瞬で頭が真っ白に。旦那さんはそんな私に気づいていないようで「アンパンマンのマーチ」の歌詞を淡々と朗読し始めます。そして、「子供向けアニメの主題歌とは思えないよね」とぽつりと呟きました。

私はいてもたってもいられず音楽アプリで「アンパンマンのマーチ」を検索。何度も何度もリピートしました。旦那さんがノイローゼを覚えるほどにはリピートをしていたと思います。

それでも消化不良なので、今回は勝手に「愛と勇気だけが友達」だというアンパンマンの歌詞に隠されたメッセージを紐解いていこうと思います。(個人の見解、解釈のみを含みます。笑)

国民的アニメ「それいけ!アンパンマン」

国民的アニメ「それいけ!アンパンマン」。世代を問わず長く愛されている作品です。このアニメのオープニングテーマ曲の歌詞をしっかりと読みこんだことはありますか?

「アンパンマンのマーチ」はアニメの原作者でもある、やなせたかしさんの戦争の記憶をもとに作詞されたといわれています。この曲には「今を生きる」ことへの強い意志が込められているのです。なんとなく日常を生きてしまっている現代人には、少し耳の痛いフレーズもあるかもしれません。それでもこの歌詞を読み解くことで、毎日を濃密にキラキラと生きるための重要性を感じることができるでしょう。

心がもやもやしている人にこそ、きっと刺さるフレーズがあるはずです。

「なにが君のしあわせ?なにをして喜ぶ?」

なにが君のしあわせ なにをしてよろこぶ
わからないままおわる そんなのはいやだ!
忘れないで夢を こぼさないで涙
だから君はとぶんだ どこまでも
そうだ おそれないで みんなのために
愛と勇気だけがともだちさ

人生には期限があります。もちろん今日という1日にも期限があります。そして、今の自分を自分として生きることができるのは間違いなく自分自身だけなのです。

そんな風に考えていくと、ちょっと苦しいことや辛いことがあっても「この経験を私として受け取れるのは、私しかいないんだ」という貴重性に気がつくことができるでしょう。

「なんのために生まれて なにをして生きるのか?こたえられないなんて そんなのはいやだ!」

なんのために生まれて なにをして生きるのか
こたえられないなんて そんなのはいやだ!
今を生きることで 熱いこころ燃える
だから君はいくんだ ほほえんで
そうだ うれしいんだ いきるよろこび
たとえ胸の傷がいたんでも

日常を日常として生きていると、その毎日の積み重ねにとてもじゃないけど、意味なんて感じる余裕や、考えるきっかけもありませんよね。

それでも、絶対の答えも正解もわからない「なんのために生きるのか?」このフレーズが心に問いかけ続ける限り、「今日という1日を、これからの自分のためにどう生きてみるのが良いのだろうか……?」なんて、意味付けを行いたくなってきます。

毎日を大切に。本当に大切に。時間を重ねていきたいし、経験を重ねていきたいと、ハッとさせられる問いかけです。

「時ははやくすぎる 光る星は消える」

時ははやくすぎる 光る星は消える
だから 君はいくんだ ほほえんで
そうだ うれしいんだ いきるよろこび
たとえどんな敵があいてでも

きっとその通りで、今日も明日も明後日も長い人生のなかでは、ほんの一瞬の出来事です。とてつもなく大変で苦しいことであっても、その感情を味わい、立ち止まるということができるのは「今を生きる自分自身だけ」。いい意味でも悪い意味でも、この一瞬の瞬きに目を細めた経験は、いつか記憶のなかからも消え去っていくものなのだろうな……と、なんだか清々しささえ感じます。

だからこそ、今見ているこの光を最大限に味わいたい。そんな自分を鼓舞するような感覚もこの歌詞から受け取ることができました。

「愛と勇気だけが友達さ」

「アンパンマンのマーチ」は一説によると、やなせたかしさんの弟が戦時中特攻隊として出撃していったという経験をうけ、やなせさんが彼に対する思いや戦時中のやるせなさのようなものを、歌詞に込めたと言われています。

特攻隊として戦地に飛び込むとき、最後まで一緒にいてくれるのは「家族」でも「友人」でもなく、自分のなかにある「愛と勇気」のみ。苦しくも切ない意味が込められていたんですね。

戦争や人の死について語ることは、本意ではないのですが、あえて触れて私の見解を述べるとするならば……

私は「愛と勇気だけが友達さ」というフレーズから、死というゴールを迎えるときに「愛と勇気」という友達をたくさん連れてけるような、そんな人生を歩もうじゃないか!という呼びかけを受け取ったような気がしています。

大きなゴールが定まれば、残りの問題は全てそれまでの過程

スモールステップとか、ベイビーステップとか最近よく聞く言葉です。

目の前の今抱えてい問題の全てが、人生の大きな目標を達成するための段小さな段階であって、実際は私が感じている以上に小さな課題なのかもしれない……と、現実の捉え直しをしてみたくなりました。

漠然とですが、日常に色々と抱えていると思い込んでいた問題の全てが、思いのほか大したことないのかもっ!と、捉え直すことができそうです。だからといってそんな毎日にも意味を持たせるような生き方をしたいなぁ……なんて欲張ってみたくもなっているんですがね…。

長い長い独り言でした。最後にアンパンマンのマーチを1日の始めに聴き流すとその日は1日中頭の中で、あの軽快な音楽がリピートするのでノイローゼ気味になるかもです。おすすめはしません。

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