〔肩こり対策〕胸のストレッチをしよう
◆肩こりは現代病
パソコンやスマホの普及により、すっかり現代病になった肩こり。
現代病とまで言われ、肩がこらない人を探すほうが難しいでしょう。
肩こりは日本特有のもので、肩こりに相当する英語はないとか。
日本人と欧米人の筋肉の差ではないかと思います。
パソコンやスマホの使用中は、肩が前かがみになり、猫背になりがちです。
その姿勢を長時間続けると、肩の筋肉がガチガチになってしまいます。
◆こるのは僧帽筋
肩こりは、どこの筋肉がこっているのかというと、背中にある僧帽筋です。
僧帽筋は、背骨と腕を結ぶ、上下に広がる大きな筋肉であり、
肩を上げたり、両肩を後ろに引く働きがあります。
では、肩こりを改善するには、僧帽筋をもんだり、
たたいたりすればよいのでしょうか。
◆原因は大胸筋
こるのは肩から背中に広がる僧帽筋ですが、
肩こりの原因は胸の大胸筋と言えます。
大胸筋は胸と腕を結ぶ筋肉であり、肩や腕を前に出す働きがあります。
胸を張るときに使うのが僧帽筋であり、
反対に、猫背になるときに使うのが大胸筋です。
この2つの筋肉のように、相反する働きを持った筋肉を「拮抗筋」と言います。
拮抗筋は、一方が縮むと一方は伸びます。
胸の筋肉(大胸筋)が萎縮して、背中の筋肉(僧帽筋)が伸び切った状態が肩こりと言えます。
◆大胸筋を伸ばそう
肩こりの改善には、背中の肩甲骨を引き寄せ、胸の筋肉をストレッチすると有効です。
〔やり方〕
背筋をまっすぐにして立ち、手を肩に置きます。
肘を前に向け、ゆっくりと上げます。
肘で弧を描くように外側に回します。
このとき、胸をそらします。
これを5回やりましょう。
筋が伸びて気持ちいい角度があれば、しばらくその姿勢を楽しみましょう。
参考文献
1)森 俊憲、森 和世:『体を芯からやわらげる健康ストレッチ』,永岡書店,2011
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