見出し画像

ミントの【ハーブサシェ】で呼吸を整える|「ハーブ&アロマ」香る暮らし

カラッと晴れる日が続く今がチャンス!?
ハーブをドライにして、枕元やクローゼットにしのばせる「サシェ」を作りませんか。いい香りが近くにあると、呼吸が整い心も落ち着きそうですよ。教えてくれるのはもちろんこの方!ハーブ・アロマのスペシャリスト ルーシー恩田さん です。

マスク生活にも慣れてきた今日この頃。「バッチリメイクをしなくて済むわ!」なんていう声も聞こえてきますが、やっぱり私はマスクが苦手。暑いし、苦しいし、声は聞き取り辛いし。でも、最大のストレスは「香りが分からない」ってこと。

私たちは毎日、朝起きた瞬間からお布団に入るまで、沢山の香りに包まれて暮らしています。なんと!人は1日3万回近くも呼吸をしているそう。数えた事ないけど。
それだけ多くの「匂い」を身体に取り入れているのです。

例えば、朝の歯磨き粉の香り、道端に咲いているお花の香り、急に雨が振ってきた時のアスファルトの香り、焼きたてのクッキーの香り、百貨店一階の化粧品売場の香りなど、数えだしたらキリがないほど。

画像2

個人的にはこの季節、海沿いをバイクで走った時に「海の家」のシャワールームから漂うシャンプーの香りが大好きです。今年はそもそも海の家がないので、その香りもしませんが。寂しいな。

「海の家のシャワー」の香りを嗅ぐと、なんだかとっても懐かしい気分になります。昭和な香りのする、おそらく「リンスインワン」的なシャンプーの香りが、おばあちゃんの家や修学旅行を彷彿とさせ、無性にノスタルジックな気分にさせてくれるのです。

画像3

実は、香りは「記憶」と密接な関係があります。

視覚、聴覚、触覚などの「五感」の中で唯一ダイレクトに「脳」へ伝わるのが「嗅覚」。
嗅覚は脳の「扁桃体」と「海馬」という部分などにダイレクトに作用します。この「扁桃体」と「海馬」という摩訶不思議な名前の場所は「感情と記憶」を司る場所。
その為、過去に慣れ親しんだ香りを嗅ぐと、まるでタイムマシンに乗ったかのように、瞬時に記憶の引き出しが開くのです。

ふとした瞬間、懐かしい場所の匂いや、昔の恋人の香水の香りで、ちょっと切なくなる。そういう経験って、誰しも心当たりがあるはず。

金木犀の花が咲く頃になると、母は毎年決まって、私が生まれた日の話をします。

「おぎゃー!」とミニルーシー誕生の知らせを聞き、祖父は庭から「金木犀」の枝を切って産院に駆けつけたそう。その事から母の中では、出産の記憶=金木犀の香りとなっているようです。

香りは「記憶」だけではなく、「感情」にも大きく作用します。簡単に言えば、良い香りを嗅ぐと人は笑顔になり、不快な香りを嗅ぐと渋い表情になりますよね。

ストレスが多い環境にいると、無意識に呼吸を止めてしまったり、浅く早くなってしまいがち。良い香りを嗅ぐ事で呼吸が深くなり、心が落ち着きます。

自分の「心の機嫌」をとるには好きな香りを嗅ぐのが、一番の応急処置!「呼吸を整える=心を整える」なのです。

ロールオンタイプのアロマオイルを持ち歩いたり、今回ご紹介するサシェを会社のデスクや車の中に置いておくのもオススメです。

もし、身の回りで常にイライラしている人がいたら、さりげなくサシェをプレゼントしてみるのも良いかもしれません。きっとその人の張りつめたテンションが緩み、トゲが丸くなるはずです。多分ね。

画像4

眠れないとき、ストレスを感じているとき、心が落ち着かないときは、ぜひ香りを取り入れてみて下さい。アロマ (香り)でセラピー(治療・療法)するのがアロマセラピー。
香りは気分転換のスイッチとなる、あなたの「強力なサポーター」だってこと、忘れないでくださいね。

ミントのハーブサシェ

画像5

「サシェ」は乾燥させたハーブを袋に詰めたもので、日本の匂い袋と同じようなもの。アロマディフューザーとは違い、火や電源を使わないのでいつでもどこでも楽しめます。

今回は夏にピッタリ、涼しげなハーブ「ミント」のサシェをご紹介します。ミントは頭をクリアにして、新しいひらめきと柔軟性を与えてくれる香り。ガムやお菓子などにもよく使われる、私たちに馴染みの深いハーブです。

画像6

まずはミントをドライに!
ミントはスーパーのハーブコーナーで必ず売っているハーブ、数パック購入すると良い感じの量になると思います。カントリーサイドにお住まいの方は、そこらに生えているミントを使ってもらって結構!ミントはとっても丈夫なハーブ。ベランダでプランター栽培も可能なので、興味があれば育ててみるのも良いかもしれません。

ミントの根元を束ねて、室内の風通しの良い所に(この時期は冷房の効いた部屋でも!) かけておけば、1週間もしないうちにパリパリに乾燥します。

画像7

新聞紙の上で、ミントが重ならないように広げて干しても大丈夫。

完全に乾燥したら、葉を揉み、茎から外します。この作業はとっても良い香りで心が安らぐ時間。ミントの香り成分が、手から鼻から「身体」へ吸収されていくのを感じてみてください。

画像8

葉が布袋から飛び出さないように、不織布で出来た「お茶用パック」に詰め込み、「ミントの小さなクッション」を作りましょう。

画像9


サシェを入れる布袋を準備
先ほどの「ミントクッション」を入れる布袋を作ります。香りが通りやすいように、肌触りの良い薄手のリネンやコットンが良いでしょう!

洋裁が苦手な私のオススメは、誰もが小学校の家庭科で習う、ポケットティッシュケース型。香りが薄くなったら、中身を簡単に取り替えられるので便利です。

画像10

①ミントクッションのサイズより一回り大きめの、長方形の布を用意
②短い辺の裾を、生地裏面に向かって5mmほど折り込み縫う
③裏表の状態で、短い辺の端と端が少し重なるように三等分に折り、両サイドを縫う
④裏返して出来上がり!

ドライミントを布袋に摘める
縫い上がった袋に、先ほどのお茶パックに詰めたドライミントを差し込みます。
はい!これで完成。モミモミすると香りが広がり夢見心地。

画像11

私のイチオシは枕元に!夏の寝苦しい夜にはミントの香りが大活躍。身体を冷やす事なく、清涼感を得られるので安眠にも効果的です。

ミントは「メザメグサ(目覚め草)」とも言われ、眠気を冷ます覚醒作用もありますが、本人が「心地よくてリラックスできる香り」と感じれば、問題ありません。私はおかげさまでぐっすりです。猫までサシェに顔をのせて、「グーグー」お昼寝をしています。

大きく横長に作ってアイピローにするのも素敵なアイデア。
リボンなどの紐を一緒に縫い込み、クローゼットの中に下げれば、虫除け効果が期待できます。

マスクと一緒にサシェを保管すると、マスクにほんのりミントの香りが移り、不快が少し軽減されるかも!

ミント以外のハーブでも作る事も可能です。
ローズマリー、レモングラス、バジルなどお好みのハーブでも挑戦してみて下さいね。

画像12

心の中は自分だけのパラダイス銀河♡ 良い香りで、ご機嫌な1日を!

creator
ルーシー恩田 @say_it_with_lucys
アンティークバイヤー / IFA認定アロマセラピスト / ITEC認定リフレクソロジスト

画像1

20代に訪れたタイ・チャン島でのファスティング(断食)経験から、心・体・生活環境などを全体的にとらえる事により、本来の自然治癒力を高め病気に負けない体づくりを学び啓発される。会社員としてデザインの仕事をしながら英国IFAアロマセラピストの資格を取得。退職後は更なる経験と知識の向上のためイギリスへ渡り、英国ITEC認定リフレクソロジストの資格を取得。現在は家業のイギリスアンティークの買付と販売をしながら、アロマセラピスト的な視点で自家栽培の野菜とハーブを使ったお料理教室やワークショップを開催している。https://www.lucys-antique.com/

いつもサポートありがとうございます。 いただいたサポートは、花代や、取材時の交通費として使わせていただきます。