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SELECKのめざす世界観のお話

こんにちは、ビジネスWebメディア「SELECK」の編集長をしている、やまもと(@hanahanayaman)と申します。

2020年のGWをのんびり過ごしながら、いろいろと考えていましたが、約1年前に書いて下書きのままにしていたnoteを公開することにしました。

このnoteは、もともと社内メンバーに向けて書いたので、結構「内向き」の情報も含まれます。SELECK単体というよりは、RELATIONSという会社でSELECKをなぜ運営するのか? みたいなところを生々しく書いてます。

なので少しセンシティブかなと思い、公開をためらっていたのですが、今年の春に入社したばかりの編集部メンバーが「入社1ヶ月の新卒がSELECKの社会的価値について考えてみた」というnoteを書いてくれて、やはり編集長である自分からも発信しておきたいなと思い直したという背景です。

内容としては、SELECKというメディアの変遷と、そのなかで私自身が感じてきたこと、会社のミッションとの結びつき、SELECKの世界観について。

感情も含めて書いているので、読みづらいところがあるかもしれませんが、SELECKの今までの歩みと作っていきたい世界について、読者さんや新しい世代のメンバーに伝わるといいなと思います。

1. SELECKの始まりと変遷。苦悩。

SELECKが生まれたのは、2015年5月25日。

運営会社であるRELATIONS(※当時の社名は「リレーションズ」)の新規事業として立ち上がりました。当時は「Webメディア」ではなく「Webサービス」をつくる構想だったそうです。

SELECKの由来は「SELECT、QUICK」からなる造語。すべてのビジネスパーソンに、すばやく最適な選択を。そういう意味だったと聞いています。

※補足ですが、「らしい」とか「聞いている」という表現にしているのは、私がSELECKにジョインする前の話だから。(私が入ったのは2017年8月)

立ち上げメンバーは、ビジネスサイド5人、エンジニア3人。準備期間3ヶ月で、社内の他部署メンバーも巻き込みながら100本の記事を制作し、サイトをリリース。

当時は、Webサービスといっても明確な方針があった訳ではなく、新規事業として立ち上げながら、マネタイズの方向性を探っていたそう。例えば、記事コンテンツを元にしたITツールの比較機能だったり、会員制のWebメディアだったり。

ただ、まずはメディアパワー(=メディアUU)を伸ばすことが優先事項であったため、マネタイズには踏み切らなかったそうです。

そんな中で転機になったのが、2016年のチーム分割。Slackの連載記事がバズるなど、メディアとしての価値を高めてきた「SELECKと、SELECKから派生したWebサービス(今のWistantの前身となるサービス)をつくるチームに分割されました。

これにより、SELECKチームの方向性は「とにかくコンテンツの価値を高める」ことに。ただ、なんのために? どこに向かうのか? については、以降ずっと悩むことになります。(少なくとも私はそう感じていました。)

私がSELECKにジョインした2017年後半も、会社の中でのSELECKの担う役割や立ち位置は曖昧でした。一事業として収益は生んでいないけれど、RELATIONSのブランディングやマーケティングには価値貢献している。ただ、何かに特化したオウンドメディアかと言われると、それも違う。

SELECKとして守ってきたコンテンツが確かに在る。でもなんのために、どこに向かってメディア運営しているのか…ここが曖昧だったと思います。

2. ミッション「ええ会社をつくる」との繋がりは…?

ちょうどその頃、RELATIONSは会社としてもひとつの転換点を迎えました。それが、ミッションとバリューの再定義です。(※詳しくはこちら

2017年当時のミッションは「b++(ビープラス)」というもの。これは、世の中のマイナスをプラスに変えていく、というミッションでした。

このミッションのもと、2013年〜2016年頃にかけて、大学構内のシェアサイクル事業や、小売り向けO2Oアプリ事業、産地とスーパーをつなぐアプリ事業など、様々なサービスが生まれました。(SELECKもこの流れで誕生。)

どれも世の中のマイナス(課題)をプラスに転換していく素敵な事業だった一方で、その結果として「なんでもあり」の事業方針になってしまっていたことが、全社的な課題でした。50人もいない会社でいくつもの新規事業が並行して走っていると、どうしてもメンバーの力が分散してしまう。

そこで今一度、2017年から丸1年かけてミッションを再定義することになりました。全社で議論したり、外部のコピーライターの方にも手伝ってもらって言語化したり、事業部合宿でも話し合ったり。

紆余曲折しながらようやく決まったミッションが、今の「ええ会社をつくる」です。長谷川さん(弊社代表)らしくてすごくいいなと思うし、個人的にも「人やチームのパフォーマンスを最大化すれば、おのずと良いサービスは生まれる」と思っているので、すごく共感するものでした。

ですが、ミッションを定めたことによって、新たに直面する課題もありました。要は全社のミッションが最上位にあるので、そこと既存事業の紐づけを整理し、組織の体制を再構築する必要がありました。いくつか事業整理をした結果、最終的に残ったのが以下3つの事業です。

1:コスト改善コンサルティング事業「Less is Plus
2:組織のパフォーマンスを最大化するマネジメントツール「Wistant
3:現場の事例から学べるビジネスメディア「SELECK

ええ会社をつくるためには、運転資金となる「原資」が必要。それを生み出すコスト改善コンサルティングサービスの「Less is Plus」。その原資を「人」に投じて、組織のパフォーマンスを最大化するピープルマネジメントツールの「Wistant」。

ここにおける「SELECK」の役割は…? 当時、会社説明のトークスクリプトも刷新しましたが、SELECKについてはこういう説明でした。

「ええ会社の事例を蓄積するためのメディア」

先端企業の組織作りなどの事例を取材することによって、自社のサービス開発や、顧客への情報提供など、すべての下支えになっていると。

理解はできる。実際にそういう機能を果たしている。でもなんかしっくりこない……たぶん、すごく内向きだったからだと思います。

SELECKはひとつの事業として成立しないの? 他事業の下支えなの? じゃあ組織づくり以外の事例も取材してる意味ってなに? みたいな。心理的な反発が正直ありました。

3. SELECKが大切にしてきた「価値観」ってなんだろう?

2019年1月、初代編集長のれいさんの跡を継いで、SELECK編集長になりました。

その時点で、私のメディア経験は1年半ほど(前職は商社だし、RELATIONSにもコンサルで入社しました)。立ち上げから4年弱、編集長としてSELECKを成長させてきたれいさんは自分にとって偉大すぎたし、正直、編集長と言われても最初はピンと来ませんでした。

でも、世間に対するSELECKの価値をもっと高めたいという気持ちはすごくありました。1年半ほど色んな企業に取材してきた中で、社内で感じている以上に「SELECK」のポテンシャルってあるんじゃないかなと感じてたから。

社内でも、2018年頃から「Wistant」のマーケティングには一定の貢献をしてきたし、「ええ会社の事例を蓄積するメディア」としての存在価値はありました。

でもSELECKを運営している身としては、それ以上の価値を感じていました。WistantのターゲットになりそうなHR系の事例だけでなく、開発やデザイン、マーケティングなどの事例も取材するのはなぜか。

ひとことで言えば、SELECKが大切にしてきた価値観があるからだと思っています。それは「企業に眠る『知』を公開し、すべてのビジネスパーソンの共有資産にする」というもの。つまり「現場のナレッジシェア」です。

ただ、今の世の中では、noteなどを通じて自らの考えや経験を発信し、個人でナレッジシェアをするようなケースも多いと思います。

その中で、メディアとしてその世界観を追求する意味について改めて考えてみると、たぶん3つの意味(役割)があるのかなと思っています。

ひとつは、お互いの知見をシェアして、世の中を一緒に良くしていこうという文化を形成すること。近年、noteでの個人発信や、各所での勉強会コミュニティ発足などの自発的な動きが見られますが、それをメディアのプラットフォームを活用して促進し、自らも生み出していくこと。

ふたつめは、「情報を発信したいけど自分では書けない」「発信しているけれど伝わらない」といった課題を、編集力を通じて解決していくこと。知見をシェアしたいという気持ちはある。けれど自分ではうまく伝えられないという人に対して、言葉を引き出し、編集して、世の中に届けていくこと。

最後に、埋もれている良質な情報を掘り起こして、世の中の共有資産にすること。情報に溢れた時代だからこそ、逆に信用できる情報を効率よく見つけることが困難になってきています。だからこそ、良質だけれど埋もれてしまっている情報や、まだ世に出ていないけれど価値のある情報を掘り起こし、メディアを通じて発信していくこと。

このように考えると、SELECKが「現場のナレッジをシェアして、すべてのビジネスパーソンの課題解決を促進すること」の意義は、大いにあると思っています。

4. 「ええ会社をつくる」起点となる、人やチームを増やす

では、その世界観を追求していった未来には、何があるのか?
ここで改めて、RELATIONSのミッション「ええ会社をつくる」との結びつきについて考えてみました。

・ええ会社とは? 「従業員と顧客の双方から愛される会社」
・ええ会社づくりに必要なのは? ヒト・カネ・サービス(成果物)

「ええ会社づくり」において、組織マネジメントの課題を解決し、ヒトのパフォーマンスの最大化を目指したサービスがWistant。そして、原資となるカネを生み出すのがLess is Plus。ヒトとカネという領域は違えど、どちらも「企業変革」のために必要な要素です。

ただし、組織改善においてもコスト改善においても、そもそも普段の業務で課題を感じていなかったり、自分たちで会社を変えていこうという意志や行動がなければ、企業変革を遂げることは難しい。トップダウンで始まったとしても、推進していく人がいなければ、道半ばで途絶えてしまいます。

そこで、SELECKを通じて「ええ会社づくりの起点となる、チームや人を増やすこと」が、会社の方向性ともSELECKの大切にしてきた価値観とも合うのではないか。

このような考えで、最終的に自分なりにしっくりきたSELECKの世界観が、以下になります。

「ビジネスの現場に眠る『知』を世の中の共有資産とし、現場の課題解決を促進することで、ええ会社づくりの起点となるチームや人を増やす」

そのために、オンライン・オフラインの両方を通じて、現場のナレッジシェアを進めていく。そこにSELECKの価値があると思っています。

5. 所信表明 + 追記

私は「SELECKの世界観を追求したい」と思ってるので、SELECKが一事業として存続するための収益化は避けられない、とずっと思ってきました。

いまもその考えがない訳ではありませんが、それ以上にミッションに対する価値貢献という目線で、総合的に事業を捉えるようになり、収益化を急ぐよりもビジョンの軸をブラさないことの方が大事だと今は思っています。

現場の事例から学べるWebメディアSELECKと、読者とつながるゆるのみコミュニティ、現場のナレッジシェアを目的とするイベントSELECK LIVE!。この春、編集部マガジンでの情報発信も始めました。

すべての活動が、SELECKのめざす世界観を体現するものにしたい。SELECKらしさを高めたい。読者と編集部という関係性を越えて、現場の課題解決を進めていきたい。そう思っています。

コロナ渦で混乱の時代にあるからこそ、それぞれの企業のトライ&エラーの共有が社会には必要です。SELECKとして貢献できることを、スピード感をもって進めていきます。今後とも、SELECKをよろしくお願いいたします!

※2019年9月16日に作成した下書きに、一部追記して公開しました。

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