母子家庭への偏見と素直でいること。
私は素直でいること、正直であることをモットーに生きている。
いつも買っている地元を知り尽くした畑のおじさんに
「上の娘さん、今年高校受験だよね?どこ受けるの?」
と聞かれた時も、正直に答えた。併願の私立高校も。
「へー!そこの私立高校に入るだけでも、すごい事だよ。」と言われた。
春になり、右隣の方と左隣の方が話しているところに挨拶した。
「娘ちゃん、どこに決まったの⁉️」
「はい。○○高校に決まりました。」
右隣の昔からいる地主「あー!あそこは昔からある伝統校だからね。
あそこに行けば安心だね!」
「ありがとうございます。私も一安心です。」
左隣の人、何か言いたげに苦虫を噛み潰したような顔をしている。
私は洗濯物を干すとき、左隣の人とよく会話をする。
「娘ちゃん、高校元気に通っている?ちょうど自転車で行けるからいいでしょ?」
「あー、(○○総合高校とか○○工業高校ではなく)自転車では行けなくて、バスで通っているんですよ。」
「え?どこまでバスで行ってるの?」
「あのー、保健所前まで行って徒歩なんですよ」
納得できない、嘘ついているんじゃないの?という顔。
でも私は嘘が大嫌いだ。見栄も、盛ることも嫌いだ。
近所の畑のおじさん(地主)に娘と買いに行った時、
「どこの高校に行ってるの?」
「○○高校です。」
「へーー。夜間?」
ぶっと吹き出しつつ、「いえ全日です。」
納得できない顔を見て、後で娘と大笑い。
どうも戦中、戦後世代の方は「母子家庭の子はまともに高校も通えない」と信じているようだ。
大学受験を控えたある日、ベランダで左隣の人と会話した。
「娘ちゃん、卒業したらどうするの?進路決まった?」
「はい。○○大学とか○○大学を志望して頑張っています。」
ぶーー!と吹き出しつつ「まあ優秀なのね?」
❓❓❓という顔していると
「まあ頑張ってね👍」と部屋に消えた。
4月、また左隣の人とベランダで再会。
「娘ちゃん、大学決まった?」
「はい。おかげさまで○○大学に決まりました。」
へ❓❓❓「どこまで通っているの?」
「新宿まで出て湘南新宿ラインで池袋までです。」
「❓❓❓そうなの。良かったわねー。」
「ありがとうございます!」
誰も悪くない。
みんないい人だ。大好きだ。
でもその「母子家庭は可哀想。進学もろくにできない。」という思い込みは徐々に瓦解してくれるといいな。
だって、あなた方の理想とする家庭の子は、うちの子より優秀ではなかったのだから。
この一件で、うちはますます憎まれるようになった。
でも気にしない。
だって私も子どもも幸せなのだから。