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0-1:幼少期|家族と私

これは母の実家へ身を寄せる前の話です。

私の記憶の中で1番古い家族構成は
父、母、私、弟の4人家族でした。
仕事であまり会えない父。
よく手作りのケーキを焼いてくれる
石けんの匂いがする大好きな母。
ずっと私の後ろをついて歩く弟。

それなりに普通で良くある家庭。
父は教育に厳しい人だったんだと思います。

私の1番古い記憶は、
トイレの練習をしていた時期なので
2歳か3歳頃でしょうか。
なかなかトイレが言えなくて
言えるようになるまでそこに居なさいと
父にトイレに閉じ込められた記憶です。

閉じ込めらるのが怖くて
扉を閉められる瞬間に手を出して
小指を扉に挟んでしまったので、
右の小指の根本に今でも傷が残っています。

怖くて、痛くて、言葉にならないくらい
沢山泣いたと思います。

この記憶のせいなのか、大人になった今でも
傷口や血液を見るのが苦手です。

とても良い記憶とは言えませんが、
顔すら覚えていない父の数少ない記憶になります。

こんな思い出しか無い父でも
当時の私にとっては唯一の逃げ道の可能性でした。

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