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2021年12月20日に新たに加わった誕生石です。7月です。
正直なところ「これを追加したか!」と思いました。

スフェーン(スフィーン)

自己紹介

はじめまして、スフェーンです。スフィーンでもいいです。
和名は楔石くさびいしです。ギリシャ語のshenosシェノス(楔の意)が語源です。チタンが主成分なので、チタナイトとも呼ばれます。

屈折率が高くて普通の屈折計では測れません。えっへん。
硬度は5~5.5なので、優しく扱って欲しいなぁ。

ギラギラ

私が持っているのはカボションカットですが、それでもファイアオパールの遊色のように、色がメラメラしているのが見えます。オパールのメラメラは構造によるものですが、スフェーンは分散の高さです。

面のあるファセットカットにしてあると、地色以外にも色々な色がギラッギラ見えます。

ここで復習です。
今まで出てきた中で、一番分散が高かったのは何でしょう?

ダイアモンド .044
デマントイドガーネット .057 ←これ

スフェーンは.051です。分散だけですとデマントイドには及ばないものの、屈折率の高いことも相まって、ギラッギラなのです。

鑑別実習では

屈折計の限界を超えている石でまあまあ似ているのが、合成ルチル、ジルコン、スファラライトあたりですが、比重やスペクトル、光学特徴で見分けはつきます。

この辺りの石が実習石に入っていると「ギラギラしてるなぁ」と笑ってしまうほどでした。

身につけたい方への注意点

スフェーンの自己紹介の通り、モース硬度が5~5.5です。モース硬度は1~10まであり、10がダイアモンドなのは有名ですね。これは引っかきに対する強度です。爪が4位と言われていますので、5ではそれほど硬くないのがおわかりでしょう。

また、割れや欠け・砕けに対する抵抗力(粘り強さ)靭性と言います。
  卓越>優秀>良好>可>不可
とあり、スフェーンは可~不可です。

引っかきにもそれほど強くなく、そのうえ脆いとなると、ジュエリーにする場合はペンダントにしたり、写真のようなカボションカットの石を選んだりすると良いかと思います。私はリングにしようかとこの石を選びました。

超音波洗浄は絶対ダメです。加工の際は上手い職人さんに「柔らかい石です」と伝えて下さい。

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