【誕生石】サファイア（ファンシー編）

サファイアは鉱物種コランダムのうち、赤以外の色のものを言いますが、色の範囲は広いです。ブルーサファイアに対し、ブルー以外をファンシーサファイアと呼びます。

パープルとか

ピンクとか

バイオレットで鑑別が出たバイカラー
分光でクロムラインが出たみたいですが、赤味はあまり感じず
（コランダムにクロムが入ると赤くなります）

一番知名度かつ金額が高いのは、パパラチアサファイアでしょうか。
シンハラ語で蓮の花という意味です。写真がないということは、私は持っておりませぬが。

ピンクのようなオレンジのような微妙な色ゆえに、鑑別でパパラチアが出るかどうかでかなり値段が違ってくるのが悲しいところです。が、鑑別書をいつも持ち歩くわけではないので、パパラっぽいサファイアを買えばお買い得とも言えます。色の範囲はそこそこ広いので、ピンク寄りが好きな人、オレンジ寄りが好きな人、中間が好きな人、それぞれです。

Tucsonを回っている時、インド人に日本語で
「これ全宝でパパラ出るよ～」
と声をかけられたのを覚えています。”全宝”は当時あった鑑別機関の略称で、色石で有名でした。

コランダムが好きな人に話を聞くと
「よく光るし」（屈折率が高いです）
「色のバリエーションは豊富だし」（グリーンやイエローも！）
「何しろ丈夫だし」（硬度９、クリベージなし）
なんて言われます。

ナチュラルに拘る人もいます。
確かに、非加熱で色が良くてキラキラ☆があればそれに越したことはないのですが、私は、人間で言うとお化粧程度の処理は容認派です（ただし、開示はきちんと！）。

宝飾にいた頃は、主に色石を扱う卸にいました。買い付けたルビー・サファイアが届くと、まずソーティング（簡単な鑑別）に出します。
その時に「充填」が出てしまうことがあったのですが、大抵は熱処理する時に保護のため覆っている物質が、フラクチャー（ひび割れ）の間に残っているもので、洗浄してソーティングに出し直せば大丈夫でした。

これもピンクですが、第3弾で。第3弾は何なの!?って話ですよね。ふふふ。

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