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【子宮頸がんの記録#8】がんの告知から手術まで

手術前検査をしないといけなかったので病院へ行く日。

行きたくなくて体が動かなかった。

平日に子どもは保育園に行ってて、なんで私は仕事もしないで病院に行くの?


受け入れたくない。

がんだと認めたくない。

心はまだ置いてけぼりなのに、入院に向けて行動しないといけないことが、そのギャップが苦しい。


どうして私はこんなところにいるんだろう。


レントゲンや心電図の間もずっと涙目で、技師さん戸惑っただろうな。

婦人科の外来でいつも話聞いてくれる看護師さんの顔見たら涙腺崩壊した。


楽しい夏休みの予定をたてたかったよ。

どうして私は手術に必要なものとか、ウィッグとか、そういうことを調べてるの?

これ、私に必要なの?


骨盤内リンパ節転移があったら予後が悪い、という事実が頭をぐるぐるしている。

あがいたって何も変わらない。

私に今できることはない。

それなのに考えてしまう。


看護師さんに1時間半話を聞いてもらって少し楽になった。

看護師さんがいてくれることが心の支え。

何も言わずに傾聴してもらえるだけでいいの。

自分が何に不安を感じているのか、心配なこと、怖いこと、悲しい気持ち。

話して解決することはあまりないけれど、口に出すことでぐちゃぐちゃだった気持ちが整理されてすっきりした。


緩和ケアの看護師さんに繋いでくれることになった。

体はまったく痛くないけど、心はもう折れそう。


1ヶ月前までは、「がん」なんて無縁だったのに。

当たり前の明日がいつまでも続くと思ってた。

返してほしい、あの楽しかった日常を。

なにもなかった頃に戻りたいよ。

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