心が疲れた時、大切なことを教えてくれた曲。
「幸せとは」で始まるこの曲は、誰しもが抱える心の葛藤に、優しい答えを与えてくれる。
情熱を持って入社したはずの会社で、理想と現実の狭間で苦しんでいた私。会社の方針に共感も納得もできないまま、残業時間だけが積み重なっていく毎日。心と身体が限界を迎えようとしていた。
そんな時、縋るような気持ちで聴いていたのが、back numberの「瞬き」という曲である。
幸せとは
星が降る夜と眩しい朝が
繰り返すようなものじゃなく
大切な人に降りかかった
雨に傘をさせることだ
社会に出て、想いだけで仕事ができるほど、現実は甘くないことを知った。世の中の人に少しでも幸せを与えられる仕事がしたいと願っていた私。しかし、残業続きの毎日でボロボロになった私には、これ以上頑張れるほどの意思も体力も残されていなかった。
そんな時、浮かんできたのは、
「幸せって何なんだろう」
という疑問である。
このなんとも漠然とした問いに答えてくれたのが、この歌詞だ。
「幸せとは、大切な人に降りかかった雨に傘をさせること」
壮大な問いへの答えとしては、随分簡単で、ともすると軽い言葉に聞こえるかもしれない。
でも、大切な人が辛い時にそばにいて、守ることができることが幸せなんだというその答えが、ものすごく優しくて、暖かくて、すっと心に入ってきた。
何のために生きていくのか
答えなんてなくていいよ
会いたい人と必要なものを
少し守れたから
そう、生きることにそんな大それた意味は必要ないのだ。
私には、愛する家族も、恋人も、友人もいる。そんな大切な人たちのために、私は生きたい。世の中の多くの人の役に立てる人間になれたら、それはもちろん素晴らしいことだ。でも、一番大切なのは、身近にいる大切な人に幸せを与え続けることなのである。
そして、曲の最後は、この詞で締めくくられる。
そしていつの間にか
僕の方から守られてしまうことだ
いつもそばに
いつも君がいて欲しいんだ
目を開けても
目を閉じても
大切な人に寄り添って、守り続ける。そして、自分が辛い時には、大切な人が自分を守ってくれる。これこそが、幸せの形だ。
「幸せとは何か」「生きる意味とは何か」
誰しもが、一度は考えたことのある問いではないだろうか。
「瞬き」は、そんな人間にとっての永遠のテーマに、人々の日常に寄り添った暖かい視点で答えてくれる。
忙しなく過ぎてゆく毎日。その中に隠れている大切な人との大切な瞬間を、精一杯守りたい。
心が疲れて、大切にすべきことが分からなくなってしまった時、ぜひ聴いてほしい一曲だ。
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