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巣ごもり需要が過ぎた今、デリバリーって今でも需要あるの? ウーバー配達員デビューして実態調査!!

こんにちは。

晩ごはんの宅配サービスを始めたくて、デリバリーの実態を調べるべく、ウーバー配達員デビューしたHANAです。

前回記事もあわせてどうぞ。↓↓↓

宅配と言えば、街中を颯爽と自転車で走り抜けるお兄さん達。出前館やUber Eatsのロゴが入った四角いバックが目を引きます。一時期は、Uber配達員は稼げる!と話題になっていました。コロナ禍による不要不急の外出を控えていた頃、デリバリー業界は大盛り上がりでした。私も注文していた一人です。

2024年現在。人々が自由に外出し、日常を取り戻した今、デリバリー業界はまだ儲かるのでしょうか。小さな疑問ではありますが、知りたい事は自分で経験するのが一番です。現場で学べ!ということで、サクッとウーバー配達員の登録を済ませました。

お金がないので、ある物で賄いました。街中を走るお兄さん達はカッコいいマウンテンバイクやロードバイクに乗っていますが、私は前カゴ付きの普通のチャリです。電動でもなく、完全人力です。ロゴ入りの商品を入れる保冷カバンは5,000円程かかります。何かないかと探していたところ、キャンプやハイキングに持って行っていた保冷バックがチャリの前カゴにピッタリハマりました。中にAmazonで送られてきた大量の紙の梱包材を詰め込みました。(これは予想外に良かったです。温かいポテトと冷たいドリンクの間にも挟めますし、ドリンクが倒れないようにも出来ます。尚且つ、保温効果が素晴らしい。)

思い立ったが吉日です。
日曜の夜、晩ごはんを終えたあと出発しました。

ウーバーの配達では、毎日いろいろと面白い経験をしています。でも、今回の記事は開業を見据えたデリバリーの実態調査です。ウーバー配達員としての経験談はまた別記事に書きたいと思います。


デリバリー業界はまだ儲かるのか。

私の所感はYESです。

自由に外食が出来るようになりましたが、デリバリーの体験は利便性が上回っていたのでしょう。デリバリーは落ち目だ、という世間の声とは真逆の体験でした。

11時から14時のランチタイム、ディナーは19時から11時頃まではピークタイム。配達リクエストが鳴り止まないこともしばしば。配達員もこれだけ増えたのだから、仕事も少ないのではと考えていましたが、現実はまだまだ注文が入っています。


デリバリーはどんな層にウケるのか

利便性が凌駕していたとは言え、割高なデリバリーを頼む理由は何なのか。その答えも、配達をしてわかってきました。

ランチタイムの客層は20〜30代の一人暮らし層が8割程度です。配達も一人前がほとんどです。残り2割は30代以上。世帯持ちです。マンションや戸建てで判断しています。隣の家のドアと位置が近ければ一人暮らし用マンションです。大体は、建物を見ればわかります。若年層は部屋着のままだったり、寝起きの状態で受取りに出てきます。世帯持ち層は、買い物に行きたいけど、子どもが寝てしまっていけなくなった(ドアを開けた時にお母さんが小声で対応されるので、すぐわかります)、面倒だからウーバーでいいやという感じの方、仕事場から出られない方が主です。あとは、世代を問わず、風邪を引いて買い物にいけない方です。

ディナータイムはランチと同様、若年層が8割程度を占めています。残り2割は仕事から帰宅した方々ではないかと想像します。ディナータイムの変化は、世帯層が極端に少なくなることです。50代男性からの注文も、一人前でした。

つまり、デリバリー業界はファミリー向けではなく、単身層にターゲットを絞ったものだと認識した方が良さそうだという結論になります。

京都ならではかもしれませんが、お客様の2割は外国人です。大学が多いこともありますが、京都で仕事をしている外国人の方にも多くお会いしました。国籍も様々です。ユーザー名が読めないアラビア語だったこともありました。

Uber Eatsアプリを見ていると、大手チェーン店はしっかりこの点を把握していました。Uber Eatsのメニュー表に英語表記が入っています。この点も押さえておきたいポイントです。


デリバリー店舗はどこに出店すべきか

ウーバー配達員が使用するアプリには、地図上に注文が集中しているエリアが赤く表示されます。毎日観察していると、決まって同じ場所が赤くなります。

例えば、京都だと以下のエリアが赤くなります。

四条大宮
四条烏丸
京都駅

夜、京都市内のピークエリアを示すレッドゾーン。

ランチ、ディナー問わず、赤くなる場所はだいたい同じです。ただし、自転車で向かうと、注文リクエストがガンガン入ってくるエリアは四条烏丸一択です。ファミリー層がいるであろう京都駅周辺や、西院エリアも行ってみましたが、待機時間が多く、長距離案件ばかりでした。世帯数と注文率を考えてみても、やはり単身層が圧倒的に勝っていることがわかります。

この赤エリアと注文リクエスト数を考える時、根本要因は「在宅率」です。当たり前の事ですが、デリバリーを考える時には重要です。在宅でなければ宅配は頼まないわけで。また、注文率は低いものの、事務所や職場なども含まれます。

お店は四条烏丸、河原町付近に多くあります。京都の繁華街です。そこを中心として、宅配先は東西南北になります。

デリバリー専門のレンタルキッチンや、お店を出すことを考える場合、宅配だから中心部から離れていてもいいのでは‥‥と考えていました。ですが、配達員アプリに示された赤いエリアはその考えを否定するものでした。

配達員視点で、どうすれば効率よく注文リクエストを取ることが出来るかを考えた時、お店の近くにいることなんです。おそらくウーバーのAIは、店の一番近くにいる配達員を指名しています。複数の店舗がある場所で待機する。それが一番効率的なのです。

配達員は注文リクエストが入った際、地図上に示される現在地→ピックアップ場所→宅配場所の経路を見て、引き受けるかどうかを判断します。あまりに遠い場所にある場合は、拒否することが出来ます。お店が離れた場所にある場合も同様です。中心部から離れれば、当然配達員も少なくなります。注文リクエストを手配しても、受けてくれる率が下がってしまうことが予想されるわけです。デリバリーを視野に入れて店を出すなら、圧倒的に不利になりそうです。やはり、配達員がたくさんいるエリアに出店する方が良さそうです。


デリバリー業界に入り込める隙はあるか

人気のあるメニューも傾向がわかってきました。
私が受けた配達リクエストで、一番人気はマクドナルドです。私が受けた配達リクエストでは、なんと34%がマクドナルドでした。若い人が多い上、店舗数も多いマクドナルド。ウーバーでも大人気です。

マクドナルドばっかり… とがっかりするのはまだ早いです。66%はマクドナルド以外のお店です。一人の配達員が、月300件配達したとすると、

300件×66%=198件

1ヶ月で198件は他のお店から配達したことになります。配達員が何人いるか把握していませんが、最近本当によく見かけますよね。198件×配達員数が需要となるので、市場はまだまだ大きいです。

(ちなみに、配達員のインセンティブが最高値になるのは1週間に200件配達との情報もありました。)


デリバリー業界の裏技

私が考えていたのは、ファミリー向けの晩ごはん宅配サービスです。過去に私がUberEatsで注文していた時は、かなり割高だと感じていました。しかもUberは単身者ターゲット。だから、Uberを使わずに前日までの予約制にすべきか否かを悩んでいます。まだ答えは出ていませんが、一つ宅配の経験から得たヒントがあります。

ウーバーから宅配リクエストを受け、お店に向かうと、お店の看板が見当たりませんでした。リクエスト内容を確認すると、「看板は○○です。」と書かれています。実店舗のお店の看板と、ウーバーの看板名が別物なんです。

ネット上ではバーチャル店舗のため、若年単身者ターゲット仕様に店名も主力商品も変えて出しているのです。この手法を取っているお店は少なくありません。ウーバーではAというお店に注文をしたのに、実は誰もが知っているチェーン店が出しているバーチャルレストランだった。というのが当たり前に存在しているのです。私が配達した中では、レシートに実店舗名が印刷されたお店がありました。お客様に隠しているわけではなさそうなのでご紹介します。

ウーバー店舗名は「からあげの鉄人」。

実店舗名は「居酒屋 魚民」。

誰が想像するでしょう。でも、お店を作る側からすると当たり前なんです。実店舗は会社帰りのサラリーマンがターゲット。でも、デリバリーの需要が若年単身層。訴求していくと、看板メニューは唐揚げになり、店の名前もこうなるわけです。

この棲み分けは、デリバリー店を出す上で非常に重要なポイントになると思います。私もファミリー向け宅配店、ウーバー店、実店舗の看板と提供方法を変えようと考えています。


まとめ
・デリバリー業界はまだまだ元気!!
・20〜30代単身者がメインターゲット層!!
・メニューには英語表記を!!
・出店場所はターゲット層の在宅率と配達員の多い場所!!
・デリバリー専用のバーチャルレストランを別に作る!!


以上が、私がチャリで走り回って得た経験とデータからの考察です。少しでも、頑張る皆さんのお役に立てると嬉しいです。

また書きたいと思いますので、ぜひフォローして下さいね。

では、最後まで読んで頂き、ありがとうございました!

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