見出し画像

06.モラハラ夫と付き合う

初デートから1ヶ月

私はモラハラ夫と付き合うことにした。


毎日熱烈なアプローチがあると

やっぱり女は負けてしまう。


よほど生理的にむり!

と思わない限り

「あり」ということだ。

素直で真っ直ぐな男に

弱い女は

実はたくさんいる。

私もその一人だ。


過去の恋愛でも

熱烈なアプローチに

うっかり恋に落ちてしまった経験は

何度もある。


そう、

私は恋愛体質だった。


「好き」


そう言われると

私も好きかもしれない

と思ってしまう。

単純。


まるで

魔法にかかったように

心が支配されてしまうのだ。


人からは羨ましい!

と言われるが

それは、

私の弱みでもあった。


その魔法が

一瞬にして溶けてしまうこともあり

付き合っても

すぐに別れてしまうことも

何度もあった。


年齢を重ねても

それは変わらないと思って

正直結婚できる気がしなかった。


それで、

とりあえず結婚前提で

モラハラ夫と付き合うことになったのだけど

やっぱりそれも自信がなかった。

恋に恋しているのかもしれない。

もし、そうだったらどうしよう。

頭の隅っこで

そんなことを考えた。


毎週末、

モラハラ夫は自宅まで迎えにきて

車でドライブに連れて行ってくれた。

秋は紅葉を見に長野まで行き

冬は雪景色が綺麗な北海道まで行った。

クリスマスには

食事をご馳走になり、

ずっと欲しかったロングコートを

買ってくれた。

合計にしたら、

おそらく10万以上は

使ったであろう。


特にリクエストしたわけでもなかったので

正直驚いた。

そして、

少し心配になった。

彼のお金の使い方に。


結婚を前提に付き合っているのだから

お金をあまり使わずに

貯めて欲しいと

早々に思っていたのだ。


でも、

付き合ったばかりだし

ここは素直に喜ぼう

とも思った。


彼にプレゼントをあげたかったのだが

こだわりが強そうだと思って

一緒に買い物に行こうと誘ったが


「俺はいい。

君が喜んでくれたらそれでいい。」


そんなかっこいいことを言ってきた。


こんなセリフを聞いたのは

残念ながら、この時だけだ。


ここまで話してきて

もう分かると思うが

彼は私に全力で尽くしてくれた。

彼の頭の中は

私のことでいっぱいだった。


果たして

この愛はいつまで続くのか・・・




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?