桐島、部活やめるってよ〜年間100冊目指す大学生の読書感想文〜
桐島、部活やめるってよ
朝井リョウ
遅ればせながら本日読了しました。
現役高校生の時は、何だか怖くて手を伸ばせなかった。大人になって、ふと、やっぱ、読みたい...と思い読んでみました🌞
あらすじは割愛して、私の感想をツラツラと
{沢島亜矢の章}
広告のコピーとしてそのまま使えそうな一文が心の真ん中に残っている。
“ピンクが似合う女の子って、きっと、勝っている。すでに、何かに。”
男女を色で区別するのはナンセンスだけど、ピンクが似合う女の子って無敵。これは不変な気がする。
{菊池宏樹の章}
“一番怖かった。本気でやって、何もできない自分を知ることが。”
誰しも一度は感じたことのある感情だろう。キラキラした人を横目に、言い訳を必死に言い聞かせて、逃げて、逃げていく。私は今立ち向かえているだろうか。
{前田涼也の章}
スクールカーストが綿密に描写されてた。上とか下とか誰に教わったわけでもないのに。
“この判断だけは誰も間違わない。どれだけテストで間違いを連発するような馬鹿でも、この判断は誤らない。なんでだろうなんでだろう、なんて言いながら、僕は全部自分で決めて、自分で勝手に立場をわきまえている。僕はそういう人間だ。そういう人間になってしまったんだ。”
いつから上とか下とか無意識に意識するようになるのだろう。誰もハッキリと言葉にはしないけど、空気が物語っている。あの感覚は学校という小さな世界だけのものじゃないんだろうな、と大学生の私は思っている。
私はこの本のように様々な登場人物の視点から、同じ時系列で描かれていく物語が好きだ。桐島が部活をやめた、という事実によって周囲の人々に小さな変化が訪れる。こんな風に現実世界も、直接的じゃなくとも互いに影響を与えながら、それぞれの人生を歩んでいる。
逃げずに立ち向かって、少しでも周囲に良い影響を与えられる生き方がしたい。読み終わったとき、そんなこと思った。
ここまでお付き合いくださり
ありがとうございました Hana💐
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