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【重陽の節句】長寿と健康を願う日。

9月9日は、五節句の1つである「重陽の節句」です。「菊の節句」とも呼ばれています。旧暦のこの時期に菊が咲くことから、菊を飾り、長寿や健康を願う習慣ができました。

菊は、長寿や健康のシンボル!

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奈良時代から平安時代にかけて、中国から伝えられた菊は、長寿を象徴する代表的な花です。
その謂れは、中国の菊の群生地から流れ出た水を飲んだ里人(さとびと)が延命を得たという菊水伝説や、菊の露が滴った渓流の水を飲んで長命を得たという能楽の菊慈童(きくじどう)伝説などに記されています。

実際に菊には抗菌作用もあり、菊膾(なます)や菊酒などに用いられます。こうした菊のエッセンスを含むものを食べたり飲んだりすると、健康で長寿になれる…といった菊の薬効と伝説とともに伝わった重陽の節句は、やがて季節の行事へと定着していきました。

五節句とは?

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中国では奇数のことを「陽数」と言って、おめでたい数だとしてきました。
そのため、陽数が重なる日を節句として盛大にお祝いする習慣があり、それが日本に伝わったとされています。

1月7日…七種(ななくさ)の節句
3月3日…桃の節句
5月5日…端午(たんご)の節句
7月7日…七夕の節句
9月9日…重陽の節句、 菊の節句

1ケタの陽数の中で一番大きい数である「9」は最高の数字として考えられ、9月9日は陽数が重なることから「重陽」と呼ばれるようになったそうです。

全国で最も生産されている菊

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突然ですが、日本で最も生産されている花は何かご存知でしょうか?

答えは…菊!
切り花の全体出荷量の約4割を占め、その数約15億となっています。(※平成29年度農林水産省調べ)
和風なイメージのつよい菊ですが、最近ではかわいい品種も多く出ていて、選ぶ色や形次第では、洋風にもアレンジでき、とてもオシャレにキマリます♪花のもちがよいのも、菊の持ち味。花屋には一年中並んでいるお花ですが、種類の豊富な秋の時期に、ステキな菊を見つけてみませんか。

身近にたくさんある菊紋

バスポートの表紙には、国を代表する花として菊の紋章があります。このように、菊をさまざまに意匠化して使うようになったのは江戸時代からです。この慣習は現代まで引き継がれ、他にも皇室の紋章として“菊”が使われています。あと身近にあるものは、50 円玉や国会議員バッジ!
菊紋は意外とたくさんあるのです。

重陽の節句を知り、
菊を飾って長寿と健康を願いませんか?


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