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伝えることは想うこと

twitter、Facebook、このnoteだって。
今や言葉を発信することは紙とペンがなくとも造作なくできる時代になりました。けれどそれは「手段」にすぎなくて、“伝える”ためには、考えて、考えて、読んで、書いて、また消しての繰り返し。「心にふと浮かんだ「ふふふ」や「!!」なひらめきや感動だって、いざ自分以外の誰かに“伝える”となると、思ったようにいかず、書く手が止まってしまいます。

-やさしい文章教室

そんなとき、今の自分にぴったり!と手に取った本があります。


「放課後の文章教室」小手鞠るい・偕成社

放課後の文章教室

この本は、偕成社のウェブサイト内のウェブマガジン「Kisei web」にて連載されていたものを1冊にまとめたものです。

十代だったころ、「書くこと」によって救われ、それが生きる力になったという小手鞠るいさん。そんな彼女が、若い読者からの「書くこと」についての質問に答えます。

そもそも私がこの本を手に取ったのは、偕成社さんのウェブサイトをみていて、まず儚げな表紙がすてきだ!とクリック。そのときちょうど、ちょっとしたことだって納得できる文章にできないことに、ほとほとがっかりしていた私。タイトルと概要を読んで、「今の私に必要な本かもしれない!」と感じて手に取ってみました。

-文章教室がはじまります。

この本は、主に学生をはじめとした、10代の方達の文章にまつわる質問に、小手鞠さんが答えてくれるという形式で進んでいきます。

小手鞠さんの文章は、まずは質問者のみなさんの言葉をしっかりと受け止めたあと、質問の詳細について、読者も抱いているかもしれないハテナをすっ飛ばすことなく解決してくれます。そして、さまざまな本からの引用文も交えながら、ひとつひとつ順を追って答えてくれるので、とてもわかりやすい・・!
今の時代だからこその「Twitter」の書き方や、「メール」についてなどの質問もあり、テンポよく読むことができます。

-読書感想文はいつの時代もなやましい


最近、小学校のPTAのお母さんお父さんとお話しする機会をいただくこと増えました。みなさんに、「(本について)最近困っていることは?」と伺うと、かなりの確率で、「読書感想文をうまくかけるようになってほしい」という答えが返ってきます。
私自身、読書感想文が大の苦手でした。あらすじを書いていたら終了して、いまいちな状態で提出することばかり。これはもうほとんどやっつけですよね。(今思えば、そんな私をみて、母のほうが悩んでいたのかもしれない)
この本に出会って、当事者の学生さんたちだけでなく、もしかしたらお母さんお父さんに向けても寄り添った本なのではないかなあと思いました。なので、自分だけでなく、周りの文章に悩めるみなさんにこの本を推していきたい…!

本の中で、読書感想文をが苦手だという中学生の質問がありました。小手鞠さんはまず、

子どもたちや若い世代に、本を好きになってほしい、読書の喜びを感じてほしいという願いをこめて、先生をはじめとする大人たちは「感想文を書きなさい」と言っているに違いないのに、その感想文があなたたちにとって重荷になり、好きだった読書や、もしかしたら、好きだった作文まできらいになっているのだとしたら、これはたいへん残念なことです。

と、書いています。
まだ答えに到達していない一文。なのに、先生方と私たち双方にやさしく寄り添う文章が、心に心地よくひっかかりました。これが文体の魅力なのですね・・?

-文章を書きたい!

手紙を書くときは、すこし背筋をのばして、ときには下書きもして、近況をつづります。みなさんはどうですか?
私にとっての文章を書くということは、もしかしたら、誰かに手紙を書くような気持ちで綴ることなのかな、今こうやって書きながらふと気付きました。これからも私が書ける私の言葉(と、絵)で、何かを綴っていきたいです。
早速、今まで文章にすることを躊躇っていたことについて、書いてみたいと思い書き始めているところです。近々ここに更新できるといいんだけど・・。


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君たちとももっと言葉でおはなししたいよね。


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