彼の岸から届く愛。
かつてあなたがいた景色に
今年もあの朱が点って
会いたいよと零す唇を
あなたが贈った風が撫でる
過去確かにここにいた
命の痕跡が整列している
あなたの名前を見つけるのは
いつ来ても容易いのに
あなたの体温を思い出すのは
どうしてこんなにも難しいのだろう
何も言わずに佇むあなた
問いかける私
会話なき対話
愛してるの代わりに頬を伝う温度
抱きしめる代わりに贈られる風
あたたかい寂寥
また歩いていけるように
彼の岸から届く愛
言葉の海 hana
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