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幼少期のアート初体験

私はアーティストでもなく、現在アートに関わる仕事をしているわけではない。
ただ、私の人生に深く関係してきたことは紛れもない事実だ。

このnoteでは、これまでのアート体験を私の独断的な視点で語ることをお許しいただきたい。多少の偏りや記憶違いなど、万が一、事実と異なる点があれば、ぜひご指摘いただきたい。

最初のアート体験は、たぶん、9、10歳くらいの頃だったと思う。母に連れられていったデパートの「モーリス・ユトリロ展」で見た白い教会※が印象に残っている。

真っ白ではなく、くすんだような白。もの悲しげな空の色。幾重にもなぞられたにも関わらず、どこか頼りない細い線。子供ながらに、漫画の原画みたいだと思った。のちに、あの絵は病室でポストカードを模写した絵だと知って、妙に納得した。ユトリロ好き、というのがなんとなく通っぽい気がして、しばらく使っていたと思う。  

小学生なのに、趣味が絵画鑑賞と音楽鑑賞。
ユトリロとスティービーワンダーが好き、というカルチャーぶったガキンチョだった。

最近、昭和レトロがブームらしいが、当時のデパートでの楽しみといえば、大食堂にあったお子様ランチだという。でも、これがあまり好きではなかった。ナポリタン、オムライスなど、あくまでも単品主義を貫いた。コーヒーはいつもブラック。可愛げのない子供だったのだと思う。

次回は、材木屋でアーティストだったおじいちゃんの話。

※【ドゥーユ村の教会】ユトリロ
制作年:1912年
ドゥーユ村の教会を描いたもの。白の時代の代表作品

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