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引きこもり生活を楽しむ

外出先でバッタリ人に会ってしまうのがとても苦手だ。田舎に住んでいるので、どこかに出かければ高確率で知り合いに会ってしまう。世間の人は適当に挨拶とかしてやり過ごせるのだろうが私にそんなコミュ力はない。基本はスルーするが、目が合ってしまうと最悪である。ものすごく気まずい空気が流れて家に帰ってきてから出かけたことを後悔してしまうのだ。

知り合いに合うことをおそれて外出できないことがストレスで、通院のたびに病院の先生によく愚痴をこぼしていた。気にしすぎだと言われるが自分でもそんなことはわかっている。でもどうしても病むほどに気になってしまうのである。

そんな時期にネットの記事で「千葉からほとんど出ない引きこもりの俺が、一度も海外に行ったことがないままルーマニア語の小説家になった話」という本が紹介されていて、引きこもりというワードとなんだか楽しそうな本のタイトルに惹かれて読んでみることにした。

内容はタイトルの通りで、引きこもりの著者が独学でルーマニア語を学び小説家にまでなったという話だが、引きこもっていても充実した生活を送れるんだ!ネットがあればなんでもできる時代だし、外出できないからと悲しみにくれることはない、引きこもり生活を楽しめばいいのだと明るい気持ちになった。

それからは引きこもり生活を満喫している。よく考えてみれば映画は見放題だし、おいしいものが食べたければウーバーイーツで配達してもらえばいいし、必要なものはたいがいネットで購入できるので困ることはないのだ。外に出れない自分を責める必要はない。家という極楽の地で日々の生活を楽しめばよいのである。



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