ハム丼

平成1桁生。映画鑑賞と音楽鑑賞が趣味です。映画レビューを中心に投稿していく予定です。 …

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平成1桁生。映画鑑賞と音楽鑑賞が趣味です。映画レビューを中心に投稿していく予定です。 ここに投稿した文章は、同人誌としての発表も予定しております。

最近の記事

私の好きな歌200(2024年版)

1、東京ラプソディー(1936) 藤山一郎                                                                       2、港が見える丘(1947) 平野愛子 3、東京の屋根の下(1948) 灰田勝彦 4、夏の思い出(1949) 石井好子 5、青い山脈(1949) 藤山一郎、奈良光枝 6、東京だョおっ母さん(1957) 島倉千代子 7、からたち日記(1958) 島倉千代子 8、アカシアの雨がやむとき(1960)

    • 私の好きな日本映画ベスト300(2024年版)

      3年ぶりにベスト300を選出した。 この先100年残り続けてほしい作品。 現在ベスト1000を選出中。 並びは公開年順です。 1 雄呂血(1925)二川文太郎 2 生れてはみたけれど(1932)小津安二郎 3 隣の八重ちゃん(1934)島津保次郎 4 子宝騒動(1935)斎藤寅次郎 5 丹下左膳餘話 百萬両の壺(1935)山中貞雄 6 妻よ薔薇のやうに(1935)成瀬巳喜男 7 有りがたうさん(1936)清水宏 8 祇園の姉妹(1936)溝口健二 9 浪華悲歌(1936)

      • 人生は映画ではない

        大きな壁にぶつかってみて分かるのは、人生は映画とは異なるということだ。 ここでの映画とは、「およそ2時間程度の尺をかけて起承転結が描かれる作品」を指す。3時間ある『RRR』を含んでも良い。 受験であれ、重い病であれ、人間関係であれ、変わらない退屈な日常であれ、それらは映画とは異なり、とんとん拍子に事は運ばない。 むしろ人生は、「インターバル」に近い。 日本で観る『RRR』のインターバルはものの数秒で終わってしまうが、物語が再び動き出すまでの、映画が映し出さない削ぎ落さ

        • 人生の残り時間

          私は映画が好きだ。 だが、人並み以上に観始めたのは高3からとだいぶ遅い。それまでは金曜ロードショーと、年2、3度の映画館である。 私は自分に収集癖があるとは思わない。 だが、いざ映画の円盤を集め始めたら、気づけば部屋には4000枚近いBlu-rayとDVDが揃っていた。 当初は定年までに――と考えていた、「自宅TSUTAYA化計画」がすでに達成されてしまった。 しかもそれらは「客観的な名作」揃いだ。 過去の評論家たちが高く評価してきた作品を集めに集め4000作品。 こ

        私の好きな歌200(2024年版)

          私の好きな歌200(2023年版)

          1、東京ラプソディー(36) 藤山一郎                                                                       2、港が見える丘(47) 平野愛子 3、東京の屋根の下(48) 灰田勝彦 4、夏の思い出(49) 石井好子 5、青い山脈(49) 藤山一郎 奈良光枝 6、岸壁の母(54) 菊池章子 7、東京だョおっ母さん(57) 島倉千代子 8、からたち日記(58) 島倉千代子 9、アカシアの雨がやむとき(60)

          私の好きな歌200(2023年版)

          私の好きな歌200(2022年版)

          1、東京ラプソディー(36) 藤山一郎                                                                       2、港が見える丘(47) 平野愛子 3、東京の屋根の下(48) 灰田勝彦 4、夏の思い出(49) 石井好子 5、青い山脈(49) 藤山一郎 奈良光枝 6、岸壁の母(54) 菊池章子 7、東京だョおっ母さん(57) 島倉千代子 8、からたち日記(58) 島倉千代子 9、アカシアの雨がやむとき(60)

          私の好きな歌200(2022年版)

          私の好きな日本映画ベスト300(2021年版)

          並びは公開年順です。 1 雄呂血(25) 二川文太郎 2 生れてはみたけれど(32) 小津安二郎 3 出来ごころ(33) 小津安二郎 4 隣の八重ちゃん(34) 島津保次郎 5 丹下左膳餘話 百萬両の壺(35) 山中貞雄 6 妻よ薔薇のやうに(35) 成瀬巳喜男 7 有りがたうさん(36) 清水宏 8 祇園の姉妹(36) 溝口健二 9 淑女は何を忘れたか(37) 小津安二郎 10 人情紙風船(37) 山中貞雄 11 按摩と女(38) 清水宏 12 鴛

          私の好きな日本映画ベスト300(2021年版)

          私の好きな歌200(2021年版)

          1、東京ラプソディー(36) 藤山一郎                                       2、港が見える丘(47) 平野愛子                                3、東京の屋根の下(48) 灰田勝彦 4、夏の思い出(49) 石井好子 5、青い山脈(49) 藤山一郎 奈良光枝 6、岸壁の母(54) 菊池章子 7、東京だョおっ母さん(57) 島倉千代子 8、からたち日記(58) 島倉千代子 9、アカシアの雨がやむとき(60) 西

          私の好きな歌200(2021年版)

          日本映画(1921-1995)ベスト100

          『映画100物語・日本映画篇 1921-1995』(1995年8月)より  タイトル(公開年) 監督 1 豪傑児雷也(21) 牧野省三 2 雄呂血(25) 二川文太郎 3 狂った一頁(26) 衣笠貞之助 4 忠次旅日記(27) 伊藤大輔 5 何が彼女をそうさせたか(30) 鈴木重吉 6 御誂次郎吉格子(31) 伊藤大輔 7 生れてはみたけれど(32) 小津安二郎 8 君と別れて(33) 成瀬巳喜男 9 港の日本娘(33) 清水宏 10 隣の八重ちゃん(34) 島津保次郎 1

          日本映画(1921-1995)ベスト100

          黒澤明監督が選ぶ映画ベスト100

          『黒澤明が選んだ100本の映画』(2014年4月)より  タイトル(公開年) 監督/製作国 1 散り行く花(19) D・W・グリフィス/米 2 カリガリ博士(19) ロベルト・ウィーネ/独 3 ドクトル・マブセ(22) フリッツ・ラング/独 4 チャップリンの黄金狂時代(25) チャールズ・チャップリン/米 5 アッシャー家の末裔(28) ジャン・エプスタン/仏 6 アンダルシアの犬(28) ルイス・ブニュエル/仏 7 モロッコ(30) ジョセフ・フォン・スタンバーク/米

          黒澤明監督が選ぶ映画ベスト100

          私の好きな日本映画ベスト300(2020年版)

          並びは年代順です。 タイトル(公開年)/ 監督 1 雄呂血(25) 二川文太郎 2 大人の見る絵本 生れてはみたけれど(32) 小津安二郎 3 瀧の白糸(33) 溝口健二 4 出来ごころ(33) 小津安二郎 5 隣の八重ちゃん(34) 島津保次郎 6 丹下左膳餘話 百萬兩の壺(35) 山中貞雄 7 妻よ薔薇のやうに(35) 成瀬巳喜男 8 有りがたうさん(36) 清水宏 9 祇園の姉妹(36) 溝口健二 10 淑女は何を忘れたか(37) 小津安二郎 11 人情紙風船(37)

          私の好きな日本映画ベスト300(2020年版)

          映画『約束のネバーランド』批評 ―なぜ子どもたちは「楽園」から出たいのか―

          初めに断っておくと、自分はこれまで、平川雄一朗監督作品を観るたびに怒りを通り越して茫然自失の目に遭ってきた。『ROOKIES 卒業』にはじまり、『ツナグ』『僕だけがいない街』『春待つ僕ら』『記憶屋 あなたを忘れない』などどれも散々だった。そのような過去作品と比較した時、本作はもしかすると彼の作品史上最高傑作かもしれないと思った。ちなみに原作は未読。 もちろん彼の作品史上なので、一目瞭然な欠点――マンガ原作を実写化する際に起きる問題点をスルーしてしまっている部分は否めないのだ

          映画『約束のネバーランド』批評 ―なぜ子どもたちは「楽園」から出たいのか―

          映画『思い、思われ、ふり、ふられ』批評―和臣は『鉄男』を勧めなかった―

          コロナ騒動でアニメ版の映画が延期され、実写版が先に公開された。原作マンガは映画化発表前に既に読んでおり、それというのも、昨年の時点で三木監督あたりでそろそろ映画化されるのではなかろうかと予想しての読書であった。そしてそれは見事的中した。 三木孝浩監督の作品は過去のものは一通り目を通しているほど、作家として追いかけている監督の一人である。しかしながら、それらを鑑賞する時の姿勢は、傑作の鑑賞というよりかは、「監督」をアイドルと捉えた「アイドル映画」として観ている自分がいる。監督

          映画『思い、思われ、ふり、ふられ』批評―和臣は『鉄男』を勧めなかった―

          映画『Fukushima50』批評―権力と責任の描かれ方―

          昨年、色々と話題になった映画『新聞記者』と『空母いぶき』。いずれも「政治」に関連した描写を巡って、手放しに絶賛する方もいれば、逆に炎上騒動にも発展したり、中には本編を全く観ずして、自身の考えとは異なる思想の弾圧をおこなうヤカラも現れた。表現の自由だの、思想だの云々は広く議論してくれればいいと思うが、作品を観ずに作品を語るというのは、何ともいただけない。 そんな私が当時両者を観終えた時の率直な感想は、『新聞記者』に軍配が上がった。観る前の期待値は圧倒的に『空母いぶき』に、それ

          映画『Fukushima50』批評―権力と責任の描かれ方―

          私の好きな歌200(2019年版)

          1、 東京ラプソディー(36) 藤山一郎                                       2、 港が見える丘(47) 平野愛子                           3、東京の屋根の下(48) 灰田勝彦 4、夏の思い出(49) 石井好子 5、青い山脈(49) 藤山一郎 奈良光枝 6、岸壁の母(54) 菊池章子 7、東京だョおっ母さん(57) 島倉千代子 8、からたち日記(58) 島倉千代子 9、アカシアの雨がやむとき(60) 西田

          私の好きな歌200(2019年版)

          映画『殺さない彼と死なない彼女』批評―コミュニケーションと未来の話―

          日本の劇作家である平田オリザの著書に、『わかりあえないことから コミュニケーション能力とは何か』がある。「コミュニケーション」という語や、最近では「コミュ力」といった言葉を用いる際、その先に想定されているものは、相互理解の達成であることが少なくない。しかし、コミュニケーションを繰り返した結果、他者のことが完全に把握理解できるなどという主張こそ、私は妄言だと思う。かえってそれは、愛を誓った大切なパートナーや、国家間でのすれ違いを生みだしかねない。どうしてこの人は私のことを理

          映画『殺さない彼と死なない彼女』批評―コミュニケーションと未来の話―