異世界転生のアニメ沼にハマったアラサー女の感想3選
最初に・・・
「小説家になろう」というサイトを知っているだろうか。
現在作品数75万以上、登録者数180万人以上が利用する、日本最大級の小説投稿サイトである。
その規模感は『恋空』『携帯彼氏』『赤い糸』など、かつて携帯小説ブームを築いた「魔法のiらんど」を彷彿させる。
「小説家になろう」の特徴
特定のジャンルや展開が人気を博し、類似の作品が多数公開されることは「小説家になろう」の大きな特徴と言える[12]。特に主人公がなんらかの理由により死亡し、ファンタジー的な世界に生まれ変わる「異世界転生」や突然ファンタジー的な世界に転移する「異世界転移」といったジャンルは「小説家になろう」内で個別にランキングされるほどの人気を誇っており、代名詞のようなイメージが定着している[12]。その他、「悪役令嬢」や「婚約破棄」といった一風変わったジャンルの小説も女性向け作品として人気を博している[12]。こうしたジャンルの偏重は運営主導ではなく、人気が出た作品設定や展開を多くの投稿者が核としてアレンジを加えて投稿することにより大きなムーブメントとなっていると考えられている[12]。
※Wikipediaより引用
近年、この「小説家になろう」に投稿された作品はアニメ化や映画化、漫画化など、幅広いメディアで取り上げられるようになった。
その人気は電子書籍ランキングで上位に食い込むほど。
浜辺美波さんと北村匠海さんが出演されている実写映画『君の膵臓をたべたい』も元々は「小説家になろう」の作品であることを今更ながら知った。
最近「小説家になろう」の作品にハマったつもりだったが、既に沼へと片足を突っ込んでいたようだ。
とりあえず、何を観て良いのか分からなかったため、ランキング上位にあるものを観た。
その中で特に印象に残っている3作品の感想をこれからつづっていく。
※過度なネタバレはありません。
アニメ3作品の感想
■転生したらスライムだった件
サラリーマン、三上悟は通り魔に刺されて死んだ。暗闇の中で意識が戻ると三上はなんとスライムになっていた! 何もすることがないので薬草と鉱石を食べて暇を潰すスライム三上。そのうち、300年前にこの地で勇者によって、スキル“無限牢獄”で封じられた暴風竜ヴェルドラと遭遇してしまう。最初は怯えていたものの、話していくうちにスライム三上は、ずっとひとりぼっちのヴェルドラと友達になってしまう。スライム三上はヴェルドラから自分が、この世界でも珍しい<転生者>であることを聞く。
※アニメ「転生したらスライムだった件」HPより引用
最初は、”スライム”というどんなゲームでも最弱設定されていることが多いモンスターを題材としているため、全く観るつもりがなかった。
しかし、作品を食わず嫌いすることで、自分の中での良作品になる可能性を捨ててはいけないと思い観ることにした。
序盤から”スライムは最弱”という考えは良い意味で砕かれ、テンポの良いストーリーや、時折でてくるドラクエやスラダンなどのパロディ感満載なギャグに引き込まれる。
この作品の主人公と同じ時代で生きた感覚で観られるから楽しさが増すのだろう。
また、通常であれば当たり前である”名前”だが、この異世界では”名前を持つと力が増す”という設定も面白いと思った。
2021年にスタートする2期が楽しみだ。
余談だが、以前テレビ番組で私が好きな俳優である菅田将暉さんもこの作品を知っており、紹介してくれていた。
好きな俳優が同じタイミングでこの作品にハマったことを知り、私の頭の中でベートーヴェンの「運命」が流れた。
■Re:ゼロから始める異世界生活
コンビニ帰りに突然異世界に召喚された、引きこもり男子高校生の主人公。
魔法や精霊が存在する異世界先で彼が使える能力は、自分が死ぬことで時間を巻き戻せる能力「死に戻り」だった。
この作品は、Twitterやゲームセンターで登場キャラクターを見かけたことがあるくらいだった。
何となくの雰囲気でハーレムっぽいストーリーだと思っていたので、女である自分は進んで観ようとはならず、人気なんだなくらいに思っていた。
人に勧められて観てみたら、ハーレムわっしょいどころではない作品だった。
主人公は物語上で死に戻りを繰り返し、きちんと発狂する。
主人公の「死に戻り」は”他の仲間には教えられない”という呪いがかかっており、主人公が尽力するも、無惨に終わることも少なくないからだ。
仲間が何度も死に絶える姿を見たり、助けるために自決したり、時には仲間が敵となったりと幾度となく”可能性のあった世界”を体験する。
ついには何も知らない仲間に「お前のためにやっているんだ!」と醜態をさらすことも。
全てを把握する視聴者の自分からすると、他人から見た主人公の狂気じみた発言と何も知らない仲間たちの主人公への無頓着な返しに「あ~!これ以上見ていられない」という共感性羞恥(※)が生まれるが、それも含めて面白いと感じた。
現在第2期が放送されており、現状打破するための主人公の立ち回りに今後も目が離せない。
※共感性周知…テレビ番組やマンガなどで避難されたり恥ずかしいことをしている人を見るとまるで自分が恥をかいているような感覚を持つこと。
■乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった ...
カタリナ・クラエスは、頭をぶつけた衝撃で女子高生だった前世の記憶を取り戻し、自分が夢中になっていた乙女ゲームの登場人物の一人、わがままで傲慢ちきの悪役令嬢になってしまったと気づく。良くて「国外追放」最悪「死亡」する「破滅フラグ」を回避する為、カタリナは行動を開始するのだった。
※アニメ「乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった ...」より引用
動画配信サービス内で、「小説家になろう」作品をピックアップされており、作品紹介を読んで、昔友人に勧められて乙女ゲームをしたことを思い出した。
私はそのプレイした乙女ゲームで主人公が敵に殺されてしまい、乙女ゲーム=キャハハウフフの楽しい恋愛、という考えを裏切られた。
そのため、今回紹介するアニメを観る前はもっとドロドロしているかと思っていたが、結論から言うと安心して見られるストーリーであり、テンポよく進む作品だった。
カタリナ(主人公)はゲームをプレイ済みのため、他キャラクターの恋愛フラグを自分で先取りしたり、令嬢であるのにも関わらず農家を始める。
乙女ゲームだからといってカタリナが恋愛脳ということはなく、逆に超鈍感で男前な性格なので周囲のキャラクターたちからの評判は上々。
破滅しないように試行錯誤する様子は観ていて笑えることも多く飽きずに観られた。
最初から最後までストレスなく観ることができ、”もしもゲームの世界に行ったら”が面白おかしく表現されている。
全体的に明るい物語なので、バッドエンド作品のあとや疲れているときに沁みると思う。
これも2021年TVアニメ第2期が制作決定している。
最後に・・・
これまではイラストやタイトルの長さに近寄りがたさを感じていたジャンルであったが、実際に観てみると変わらずに楽しめた。
来年2021年に第2期が決定している作品もあり、まだまだ楽しめそうである。
本当にこのジャンルを知れて良かった。
もっと多くのジャンルを開拓して、自分の中での”良作品”に追加していきたい。
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