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わたしがタイ俳優のファンミーティングに行かないと決めた理由

タイドラマにハマってから何度か、タイの俳優さんのファンミーティングに行きました。

ドラマの中で見ていた、本当に存在するかどうかもわからないほど遠い存在だった彼らに会える日が来るとは・・・!眼前に俳優さんが現れたときは、ここは仮想空間かVRの世界か何かか、と息も絶え絶えでした。

しかし、数回お邪魔した結果、わたしは英断を下したのでした。「もう行かない!」
今日はその理由を語ってみたいと思います。絶対に気を悪くする人がいると思いますが、共感する人もいるかも、とも思っています。

1.チケットが高い

これはまず、絶対額の話です。いちばん安い席でも15,000円前後くらいの相場感を持っていますが、結構痛いです。もっと高い席になると20,000円とか30,000円とかで、俳優さんと写真を撮れたりハイタッチができたりと特典も増えてきます。
わたしはあまり俳優さんと接触したいとは思わず(自意識過剰なので自分が彼らにどう映るのか気になってしまうのです・・・いや絶対どうとも思わへんやろとわかってはいるが)、いちばん安い席でも構わないのですが、それでも10,000円超えは痛い!そこに各種手数料、グッズ代(自重できない)、交通費、公演前後の食費等々・・・これは現在、絶賛専業主婦中のわたしには、なかなか重大な問題です。

2.チケット代以上のパフォーマンスだと思わない

ケチくさいことを言うと、1公演15,000円のチケットって、ほかにどれくらいのものがあるでしょうか。昔、テレビで見るような主役級の方が何人も揃うお芝居に行ったことがありますが、チケットは約10,000円でした。最近申し込んだ帝国劇場のミュージカル(超有名演目の世界ツアー)が、ちょうど15,000円でした。歌舞伎座の大歌舞伎も、いちばん高額な桟敷席で17,000円だそうです。
なにが言いたいかというと、10,000円オーバーの観劇料、チケット代の公演ってかなり「Show Up」されているものが多いと思うのです。お芝居も、伝統芸能も、ものすごくお稽古を積まれていて、脚本も練られていて、あっ、というような仕掛けがあって、とにかく自分の期待と想像を超えてくるものばかりで、要するに、すごく洗練されたエンターテインメントを見せてくれるのです。
ではタイ俳優さんのファンミーティングはどうでしょう。皆さんはどう思われるかわかりませんし、あくまでわたしの意見ですが、全くShow Upされているとは思いません。雑誌やWebですでに読んだようなインタビューコーナーの後にミニゲームコーナー、そして何曲か歌を歌ってくれて、写真撮影コーナー。もちろん楽しい時間なのですが、正直3回くらい行った後から「もうええわ・・・」と思ってしまったのです。
誰が楽しいのかわからないミニゲームコーナーはもはや論ずる必要もないと思うのですが、わたしがいちばん気になっているのは歌のコーナー。明らかに以前インタビューで「歌は苦手です」と言っていた俳優さんが歌うのを聴いて、なんだか胸が痛くなりました。MewさんやKristさんのように歌手としても活躍されている方なら当然のようにShow Upされると思うのですが、そうではない方はちょっとかわいそうに思ったりもします。わたしが好きなのは彼らの演技やドラマであって、「なにをしても素敵♡」とは思っていないのです。できれば彼らに適したエンターテインメントで輝いている姿を見ていたい。
脱線しましたが、とにかくわたしは10,000円オーバーに値するエンターテインメントを感じないのです。もちろんタイから日本に来てくれる分、日本の他の公演より経費がかかっていると思います。でもマーケティングをかじった身としては、価格はコストではなく、顧客が感じる価値によって決まるべきなのではと。もちろん、わたしとは違う価値観の人たちが納得して払うのなら全く問題ないと思います。重ねて言いますが、あくまでわたしの感じ方の話です。
もう一つ付け足すと、司会や運営も他ジャンルの公演と比べると甘いなあ・・・と思うことが多いです。内容もオペレーションも、まだまだ過渡期なのでしょうか。

3.ファンのマナーが気になる

これはわたしが目にした方たちが、たまたまそうだっただけかもしれません。ただ、他現場よりも確率が高いような気もしています。
あるタイ俳優さんの大規模イベントに行った時のこと。開演まで時間があったので会場近くのタイレストランでご飯を食べることにしました。さすがにタイ俳優さんのイベント前ともあって、先客には同じイベントに行くと思わしき団体が。おそらくほぼ初対面 の10人以上の方々が、手作りのプレゼントを席を立って交換し合ったり、俳優さんのぬいぐるみをテーブルに並べて写真を撮ったり、大きな声で(ほぼトランス状態です、それはわかりますよ)推しについて話したり・・・わたしがテーブルに案内される時にその団体の横を通ったのですが、周りを見ず席を立っているのでぶつかりそうになり店員さんに注意されていました。しかし、その後も様子は変わらず。何度も何度も店員さんが注意しに来ましたが結局わたしが店を出るまでなにひとつ変わらなかったです。
これは一例ですが、自分の推し以外を悪く言う(そして悪く言われたのがたまたまわたしの推しだった)人にも遭遇しましたし、道を塞ぐ、ペンライトを規定よりも高く上げて視界を遮るなど、たった数回の参加でもまあまあ嫌な思いをしました。
わたしはタイ俳優さんのファン以前からある女性アイドルプロジェクトのファンをやっているのですが、一部を除いて基本的にファンが素晴らしい。年季の入ったプロジェクトなのである意味ファンがしっかり教育されているのかもしれませんが、モラルがあって慎ましいなと毎度思います。わたしも背筋が伸びます。
わたしはですね、「一部ファンへの評価が他ファン、そして推しへの評価になる」と思っています。多分あのタイレストランの店員さんは「タイ俳優のファンはクソだ」と思ったでしょう。一部のファンがよくなかっただけで、他のファンはいい人だったとしても。そしてもしかしたら、「タイ俳優はクソだ」とも思ったかもしれません。ファンは誰だって、推しや自分以外のファンを映す鏡なのです。わたしはそれを某女性アイドルプロジェクトから教わったのです。ファンの態度次第で推しの評価が変わるのです。
もしかしたらわたしが神経質すぎるのかもしれません。でも楽しい思い出に少しでも傷がつくのも嫌で、自衛しようと思うようになったのでした。


すごく長くなりましたが、要は「自分には、ファンミーティングに行って応援するスタイルは合わない」ということに尽きるのだと思います。自分に合う方法で応援することが大切。それが推し活の極意。そもそもわたしは「推し」「推し活」という言葉が好きじゃないのですが、それはまた今度。たとえファンミに行かなくなったとしても、わたしはタイのドラマや俳優さんが大好きだし、尊敬している。それが大切ですよね。
ちなみにKristくんのアジアツアーは行きます!きっとShow Upしたエンタメを見せてくれると信じて。

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