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推しの銭湯は推せる時に行っておけ【照の湯】

推し活…っていうのかな?

わたし本当に長いこと無趣味でして。いや正確に言えば趣味はあったけど、それほど熱中していないというか。

だから推し活てきな、何かに熱中した経験はないのだけど、去年、江戸川区小岩にある「照の湯」におじゃましたことがきっかけで、「推しは推せる時に推さないとだめなんだ」と気付きました。

今日はそんな照の湯の話をさせてください。

江戸川区、小岩、照の湯。

照の湯は、江戸川区ある……いや正確には”あった”銭湯。2022年11月25日をもって閉業し、69年の歴史に幕をおろした。

わたしはすでに照の湯の閉業が決まってから足を運んだ。だから別に常連だとか、行きつけ銭湯とうわけじゃない。

だからお店に実際に足を踏み入れたとき、かなり衝撃をうけた。

もうなんかジブリに出てくる銭湯みたいで、もうどこを見渡してもなんか歴史というか、時間とか、建物自体が何かを感じさせるような。そんな衝撃。

とにかく哀愁がむんむんで、ずっとぐるぐると目の前にある景色を眺めていた気がする。(早く風呂に入れ)

銭湯があるのは、ぜんぜん当たり前じゃない

あつあつの湯船でポカポカになったわたしは、脱衣所で照の湯の感想をメモ帳にメモしていた。そうしたら近くにいたお客さんが「おねえさん、それ何書いてるの」と話しかけてくれた。

「この銭湯のことをメモしてるんです。閉店しちゃうんですよね」と返すと、「えっ?!そうなの?ここ閉店しちゃうの?」とかなりびっくりした様子だった。

「いつもきてるんですか?」と尋ねると「毎日じゃないんだけど、近くに住んでるから時々くるの。そうなの…閉店しちゃうの…」と、閉店を知らせる張り紙をさびしそうに、何度も読み返していた。

そのご婦人の姿をみて、あぁ、そうだよなぁ、わたしのお気に入りのあの銭湯も、よく足を伸ばしている近所のあの銭湯も、いつの日か最後の営業日を迎えてしまうんだ…と、そんな当たり前の現実に気付かされた。

それは私が生きている間かもしれないし、死んだ後かもしれない。でももしかしたら、1ヶ月後に急にそうなることもあるし、明日そういう発表があるかもしれない。

人生、いつ何が起こるかわからないとはよく言うけど、本当にその通りで。


すきな銭湯が今もなおそこにあるというのは、ぜんぜん当たり前のことではない。


人生ではじめて「推しは推せる時に推せ」という言葉が頭の中に浮かんだのが、閉店間際の照の湯の脱衣所だった。



推しの銭湯というと、それはかなりの量があるので毎日同じところに推し活!というのは身体がいくつあっても足りない。


だから少しでも推し活になればと思って、このnoteに残しておく。


推しの銭湯は、推せるときに行っておけ。


好きな銭湯は何度でも通おう。
何度でも愛でよう。




それでは、みなさんすてきな推し活を。


↑照の湯の他の写真はオセントウからぜひ。


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