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休学一代記 #2 決意から移住するまで


休学を決意したわたしは、準備に取りかかった。
だいたい3月くらいだっただろうか。

いや、正確に言えば、ほぼほぼAちゃんについて回っていたと言っていい。

Aちゃんとは、この後1年間悩んだり、離れたり、助け合ったり、傷つけあったり、支え合ったり、もうもはや一言では表せない関係を紡いでいくことになる。


わたしはとにかく自信がなかった。
地域の人に会うのも、1人で会うなんてもってのほか!と思っていた。

自分が空気読めない方の人間だとわかっていたし、失言をかましてしまうかもしれない。
わたしの失言で、この先のチーム活動に不利益なことが起きてしまったらどうしようと常にこわかった。

だから、いつも金魚のフンのように、Aちゃんのうしろについて行っていた。


また、Aちゃんとの気持ちの差もこの時は顕著だったと思う。
わたしは、自分の時間を全て捧げるほど、休学に全てかけてはいなかった。

この期間はいつかくる未来、この地で自分がやりがいをもって働いて、生きていく。
そのためのシュミレーションだと思っていた。

その時に、わたしは自分の時間を全て捧げて、仕事だけをするのは耐えられないだろう。
趣味の時間、家族との時間、恋人との時間。そういう時間も同じくらい大切にしたい。

でも、たぶん、Aちゃんは違った。
それが分かるのは、移住してしばらく経ってから。


準備する中で、休学期間中のもう1人のキーマン、Kさんと出会う。
正直、第一印象は全く覚えていない。
でも間違いなく、私の人生を変えたひとりだ。


Aちゃん、わたし、Kさん。
誰かがたったひとつでも違う選択をしていたら、集まらなかった。

このメンバーが集まったのは、偶然か必然か。
なんだか文学的な書き方になってしまったけど、この謎は未だにわからない。


引越しは、4月1日と決めた。

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