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朝は「プチ・ピクニック」へ行こう

トルコの市営のチャイ屋さん(お茶屋さん)では、食べ物の持ち込みが可能だ。初めてそれを知ったときは、「えっ?いいの?」と驚いた。飲み物持ち込み禁止の看板はあるが、食べ物持ち込み禁止とは書いていない。

トルコでよく飲まれているチャイ(紅茶)を注文し、おもむろに持ち込んだ食べ物を出す。たいていの人は、パンや、ヒマワリの種をカリカリ食べている。市営のチャイ屋さんでも簡単な食べ物は売っている。それでも、食べ物の持ち込みは可能だ。

土日や夏休みの朝、近所の市営のチャイ屋さんに行くと、あちこちの席で「プチ・ピクニック」が行われている。

まず、家から持ってきたテーブルクロスをお店のテーブルにひく。『そんなものまで?!』と思いながら観察していると、ピクニックセットらしきお皿やフォークなどがテーブルに並べられていく。更に、トルコの朝食の定番のものたち、パンにチーズ、オリーブ、トマトやキュウリなどの野菜、バターやジャム、ハチミツ、アジュカ(パプリカとトマトペーストにニンニクとクルミがミックスされたもの)。そして、果物やドライフルーツなどが並べられる。

家族で来ているところもあるし、友達同士で来ているところもある。一人のおばさんが、三つくらいテーブルをくっつけている。他には誰もいない。三十分くらいしてやっと他の人たちが集まってくる・・・というような光景もよく見かける。時間の約束はあるような、ないようなもの。

そして長時間、何杯もチャイを飲みながら、おしゃべりと朝食を楽しんでいる。安上りで贅沢な時間。

日よけ用のパラソル(よりもっとちゃんとしっかりしたものだが、名前がわからない)的なものはあるが、この近所の市営のチャイ屋さんは海辺にある。開放的なので朝のプチ・ピクニックにはもってこいなのだろう。

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