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コロナ禍で見つけた「普通」よりも大切なもの

私が母になり、最初のハードルは「普通」だった。
「普通」1歳になったら、歩くよね。
「普通」2歳になったら、お話するよね。
「普通」3歳になったら、オムツ外れるよね。

「普通」より早いと安心、遅いと不安。
だから、息子を普通の枠に入れ込もうとする母でした。
今思う。
キミ自身を見てなくてごめんね。

2020年、コロナが流行り、常識がガラッと変わった。

息子は、じっくり考えたい人。
ルールがコロコロ変わるとパニックになってしてしまう。

我が家は、コロコロ変わる「常識」という基準から離れて、うちはうちの方針でやると決めた。
その時私は「普通」という基準も捨てた。

常識や普通の代わりに、我が家はルールを話し合うようになった。

息子からの「なぜ?」「どうして?」を解消してからやるので、パニックになることが減った。

今、息子は息子のペースで成長している。
登校の親の付き添いも3年かけて、教室の前、下駄箱、校門、交差点とだんだん距離が伸びた。
行きつ戻りつ、学校に行けない日もあったが、今年からは一人で登校できている。(春から小4)

周りと比べなくてもいい。
3歩進んで4歩下がる日があってもいい。
もっと長い目で見て、少しでも進めばOKだと、今やっと思える。

コロナ禍の3年。
長かったような、短かったような時間だ。
子どもは3年あれば、心も体も本当に成長する。
3年前と成長を比べる位で、ちょうどいいかも。
振り返ると、子どもを育てながら、親もちょっぴり成長した。

コロナ禍のこの3年の子育てや何気ない日常を書いたエッセイが3月23日に出版された。 

佐藤友美『ママはキミと一緒にオトナになる』

だけど、いま三年分の記録を読み返して気づいたのだけれど、ともすればすぐに忘れてしまう、そんな日常の方に、彼との生活で感じた幸せがたくさんつまっていてびっくりした。
(あとがきより)

読みながら「あーこういうこと、うちもあったなぁ。」と、お茶しながら雑談をしている気分になり、読み終わると、ほっこりする。

「育児は育自」というように、子育てをしながら、親も成長している日々。
親だって、親になるのはじめてだから、わからないことがいっぱいだよね。
毎日迷っていい、幸せは普段の日常の中にあると感じさせてくれる一冊でした。

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