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ハマショー的 ダンスを撮る3つのポイント

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こんにちは!Hama Showです!

今日の結論は「事前準備」
以下余談です。


僕はダンスを撮るフォトグラファーとして活動しておりますが、

「動いてる人撮るの難しそう…」

と、めっちゃ言われます。みなさんはどう思います??
ダンサーじゃなくても、電車とか子供とか動物とか、動くもの撮る機会あります?

 決定的な瞬間撮れたら嬉しいっすよね。そしてそれが相手に喜んでもらえたらステキ。さらにステキなことは、自分が得意なこと・好きなことを人から求めていただけること。

 ダンスを撮ることは確かに難しい。ずっと動いてるし、そもそもどんな動きするか分からないし、それに現場はだいたい暗い!(笑)決定的な瞬間が撮れても、角度が悪いときなんてよくある。現場で「撮れた!」と思っても、パソコンで見たらそうでもない…とか。

 そこで今回はダンスイベントを撮る時の設定や最低限気を付けていることをお伝えします。

 ダンスを写真におさめたい、撮れるようになりたい、どうやってるのか気になる、動きのあるものを撮らないといけない…などなど、「な~んか上手くいかないんだよなー」と思ってる人に伝わったら嬉しいな。


1.構図決め

まずは構図を考えます。構図とは写真に入る要素と配置のこと。ダンス写真で言うと、ダンサー・背景・舞台・照明・余白・会場・オーディエンスなどなど。

僕は下から煽るように撮るのが好きです。↓↓↓

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舞台のすぐ下から広角で撮るとこうなる。

 または、バトルであれば少し斜め前から撮るのが好きです。↓↓↓

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カメラ位置を右か左にズラすと、バナー・対戦相手・観客・プレイヤー全部入りやすい。

 一方で、会場全景を広く撮り、規模感も同時に魅せるような写真も好きです。↓↓↓

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サイファー・予選サークル・バトルエリアはクラブ規模独特のもの。
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敢えてステージを小さく、会場の規模感を際立たせる。

 構図作りは大事。これはダンスフォトグラファーに限ったことではないはずです。当てずっぽうに選んだ場所や、言われたままの場所からしか撮らずにいるのも「こんなはずじゃなかった」と思う写真が増える原因。大事なことは「自分で考える」こと。

・主題となるダンサーやエリアはどこか
・ダンサーの顔はどっちに向いているか
・余白の位置や大きさは、ダンサーを引き立たせるか
・写真全体を使いきっているか(意味のある余白か)
・ダンサーの身体全体が入っているか
・身体全体でなければ代わりとなる魅力はあるか
・チームやCrew全員の顔は見えているか
・複数のダンサーが写る場合、配置は適当か
・コンテスト、ショーケース、バトルと一目見て判別出来るか
・(バトルで言うと)1on1、2on2、Crewバトルの区別は付くか
・イベントのブランディングが出来ているか

…などなど。

「この写真のいいところはどこ?」
と聞かれたら即答出来るような構図を自分で考える。

 撮る場所を決めるために、時にはオーガナイザーと交渉する必要があるかもしれません。イベント中の場所取り・リハやゲネプロの確認の必要もあるかもしれません。例えば、イベント前に「最前列で舞台のすぐ下から撮る予定です」と伝えたり、遠くしか撮れない場合は「望遠レンズで撮ることは可能ですが、迫力に欠けるような写真になってしまうかもしれません。自分の希望は〇〇から撮ることです」と伝えたりします。

 どんな場所から撮って良いか判断出来ない場合は、憧れの写真家の、好きな写真を見つけて、その写真を観察。そして、それがどんな場所から撮られているか想像するところから始めてみましょう。僕はそうしました。

2.動きの頂点

 ダンスの写真をキレイに撮るために、ダンサーの「動きの頂点」を知っておきましょう。ここで言う「動きの頂点」とは、ダンサーの動きが最もキレイ見える身体が伸びきった瞬間・その場の魅力が伝わるような瞬間のこと。
特定分野に特化したフォトグラファーは、被写体が輝く瞬間を知っています。また、闇雲にシャッターを切ると枚数が嵩んで、それを全て提出しても相手は困るだろうし、全てアルバムに載せても全てチェックしてくれる人は多くはないはず。

 動きの頂点をどう撮るか?
 大事なので図解します。

 例えば、仮に、この瞬間↓を狙って撮りたいとします。

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Hinoken (Rep. Cloud Nine. /CNS)

撮りたい身体のカタチ(動きの頂点)がイメージ出来ているなら、そのタイミングの一瞬前にシャッターを切ります。"一瞬前"!!!

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予備動作をめちゃくちゃ注意深く見る。

 具体的には「予備動作」を見つけます。大きくジャンプする前の踏み込み、パワームーブに入る前の溜めの動作…などです。予備動作を見つけて「お、(大きい動きが)来るな?」と瞬時に感じ取れる訓練。

 もしも"動きの頂点"を認識してからシャッターを切ろうとすると…

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慣れると「撮れた!」と「撮れなかった!」がはっきり分かる。


 つまり「今動いているその先」を予想し続けながら写真を撮る…ということ。未来を見る、というと大げさですが同じダンスを見続けていれば、ある程度は可能。次にどんな動きをするか予測し続けながらシャッターを切ります。

One Shot,One Kill=一撃必中…とはいかなくても、精度は上げるべき。動きの頂点を捉えることは慣れしかありません。たくさん撮って見直す…の繰り返し。

3.機材の設定

 最初に強調しておきたいのは「正解は無い」ということ。カメラはただの道具で、それをイメージ通りに撮影するため、柔軟に設定することがフォトグラファーの役割です。

 それでも、僕がダンスを撮る時の機材と基本設定を質問されることが毎回多いので、基本的な設定をお伝えします。

機材:16-35mmの超広角 or 24-70mmの標準ズーム
設定:SS:1/320以上 F:3.2以上 ISO:1000前後

(ただし、照明があることが前提)

しつこいようですが正解はありません。
上手く撮れなかったとしても、柔軟に自分で設定変えるんだよ~。

 僕はダンサーの動きを止めているような写真が好きなので、シャッタスピードをどのくらい上げられるかを軸に設定を組んでいます。振り乱れている髪の毛や、飛び散る汗や、パワームーブしているブレイカーの靴の裏の模様までブレずに…ということでしたらSS:1/1000くらいまで上げないとキツいと思いますが、そのためには照明が必須。

…かといって、動きを止めた写真が正解…ではありませんので、撮りたいイメージによって設定を柔軟に変えてください。

4.まとめ

 構図を作って、予備動作を把握しておき、設定を決めておく…
いかに事前準備が重要か。本番一度きりしかないパフォーマンスで、しかも初見であれば、高い集中力とこうした事前準備が必要です。

 好きなものを綺麗に写せるようになったら嬉しいっすよね。僕はその対象がダンサーであり、ダンスシーンでした。みなさまが、自分の好きなものを、思い通りに写せますように✨

 今回は舞台やクラブイベントを撮る時にHama Showが気を付けていることをお話しました!


ではまた!

Hama Show/photographer

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