memento mori

↑今年の年賀状のイラストだ。昨年末ほど年賀状を作る気がしなかった事はない…この前にも書いたな。

いつもはクリスマス前に仕上げて出してしまうのに年末ギリギリまで迷っていた。でも母親が自分の年賀状を作っていたんでね、ちょっと触発されてね、無い気力を振り絞って描いた。サイン入れるの忘れちゃったな。

いつもは干支にちなんだデザインっぽいイラストなのだけれど、巷に溢れてる牛の絵はどうもね。コロナ禍だし、なんかテイストの違う絵を描こうかなと思って景色がいいなと思って景色だけじゃなんだし朝日に向かって立っている医者のようなスナフキンのようなイメージで人物の後ろ姿を描いた。

ペンタブをよく使うんだが、なんかコレはアナログでつけペンで描きたかったのね。細い線でタッチを入れたかったから丸ペンでね。でもあまりうまくいかなかったな。

僕は元は商業イラストとかグラフィックデザインやっていたんで、割といろんなタッチの絵を描く。仕事だからね。節操がない。「なになに風に描いて」と言われれば資料を参考にしたりしていろいろなジャンルの絵をそれっぽく描くことはまぁできちゃう。

で、歴史に乗っちゃうような疫病の世界的緊急事態でしょ。ハッピーニューイヤーって感じでもないからさぁ〜… 絵の構想はなんとなく頭に浮かんでいたんだけれど年賀状らしくないからね、グズグズ悩んで先延ばしにしていたんだよ、いっそ今年はナシにしようかとかね。

前の記事で「プリンタ買った!」って書いたから使わなきゃだよね。母親も水彩画やってるんでスケッチで撮ってきた写真とかを出力したいと言うし。

線画だけ、厚口ケント紙に製図用インクと丸ペンでカリカリ描いて、それをスキャンしてパソコンに取り込み、Adobeのフォトショップで色つけをした。ホントはもっとグラデを多用して細かく色をつけたかったんだけど、時間がなかったんでかなりざっくり。

太陽の光線は、某Eテレで放送してた「浦沢直樹の漫勉neo」の影響。画びょう作戦とまではいかなかったけれど線引きで太陽の中心あたりを支点にして放射線を描いた。下書きは定規で描いたけれどペン入れでは敢えて手描き感を出す為にフリーハンド。

イラスト描くのは早い方だと自負しているんだけれど、これは久々に描いたから時間がかかったなぁ。

さっきまでちょっと思うところあって、高橋ツトム作の「残響」っていうコミックを読んでいた。読み返すのは2回目。最初買って読んだ時は、なんかストーリーがスカスカしていて共感できる部分が少なかったんで古本屋に売っちゃおうかな?って思ってた。でもしばらくぶりにさっき読んだら「あれ、これなんかいいな。深いなぁ。絵もうまいし」とか感心しちゃってやっぱり大事に取っておくことにした。

この記事のタイトル「メメント・モリ」。生き物は、人間は、必ずいつか死ぬ。死を忘れるなっていう意味なんだと思うけれど、僕もいつも『memento mori』なんだよね。意識してる。

だから、表現したいことは表現してから死にたい。ぼーっと穏やかに生きてあっという間に死ぬのもいいけれど、何か遺したいなって思うんだ。

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