サクサク生地にふんわりアナゴ、そこからとろりと山椒バター!悶絶もののアナゴのフリット~「KAWAZ(カワズ)」
富山城から徒歩5分。
街中だけれどちょっと喧騒を外れた場所に目指す「KAWAZ(カワズ)」はあります。
あの前衛的地方料理を謳う富山最高峰レストラン「L'evo(レヴォ)」で8年間スーシェフを務めた川崎淳氏が独立し、2018年11月にオープンしたお店です。
オープン当初から話題を集め、いまや『ゴ・エ・ミヨ2021』にも掲載されるほどの人気店。
ほぼ毎日通る場所にあるので、混んでるのを目にしてはいるのですが、私自身はオープンしたての頃、そしてそのあと1度と今まで2回行ったきりで、実に3年ぶりの3度目訪問をしてきました。
そこでいただいた料理の中で今回本当に感動したのがこれ。
アナゴのフリット山椒バター包み。
ここカワズさんではフレンチベースの創作料理を味わえるのですが、和のテイストが入ったり、東南アジアのテイストが入ったりと、その料理の幅は日々進化されていると聞いておりました。
なので期待を込めていったのですが…もうはじめから頬が緩みっぱなし。
とうもろこしとしらすのアミューズ。ポップコーンやせんべいなどいろんな顔のトウモロコシがあしらわれたスープ、そしてさくさくとやめられない止まらないしらすのフィンガーフードをいただくごとにニンマリ。
富山産甘エビにそうめん、きゅうり、蕪のヴィネグレット。軽く火の入った甘エビとさっぱりとしたヴィネグレット、そして歯ごたえよいそうめんのバランスが絶妙。美味しさに、目じりが下がります。
そして続いたのが先ほどのアナゴでした。
一見ただのフリット。でもナイフで切るとジュワーッとあふれ出る山椒の効いたバター。その山椒の使い方がとっても上品で。ふんわり甘みのあるアナゴの引き立て方が素晴らしい。さっくりと揚がった生地、アナゴ、山椒バター。その3つの素材でできた方程式の解が、口に運ぶごとに明らかになるようで、震えるほど美味しい一皿でした。
もちろんそのあとも川崎ワールドは続きます。
手羽のコンフィ、ピペラード。
カサゴ、カリフラワームース。
池多牛、万願寺唐辛子。
トウモロコシご飯。
プリンとマンゴー、レモングラスを効かせたジュレ。
今回印象的だったのは、ハーブの使い方。
山椒などの和ハーブをはじめ、香りのものの使い方が本当に際立っていて。
出しすぎず、引きすぎず。その塩梅がものすごくいただいてて心地よかったんですよね。
シェフもどうやらそのあたりはこだわっていて、特に山椒はお好きなようで、その素材に対する愛情がそのまま料理に現れているようでした。
メニューは2か月ごとに変わるとのこと。
ある意味一期一会だったこのアナゴに出会えてよかった!
とはいえ次のクールも気になるし…また足を運んでみることにしましょう。
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