見出し画像

5/13 真昼間に食べる牛丼からは背徳の味がした

 とある週末ど平日のこと。

 僕は某牛丼屋にいた。

 時刻はお昼時をやや過ぎた13時頃。店内には学生や会社員と思しき男性達の姿があり、共通しているのはいずれも切羽詰まったように駆け足で牛丼をかき込んでいた。

 店員までも忙しそうにしており、会計にもたつきが生じて苛立っているおじさんを傍目に見ながらニッコリ。

 そんな中で僕はのんびりとメニューを眺め、注文したものが届いた後もお椀を持ち上げ傾けるようなことはせずゆっくりと食べ進める。

 慌てる必要なんて無い。

 何故ならこの日はお休みだから!

 週末に有給取ってやったぜ!

 罪悪感はある。何故なら自社含め皆様が忙しくされている中で安穏と有給休暇を取っているのだからね。だからこそ湧き上がる背徳感、これが目の前に鎮座する牛丼の味を大幅に引き上げてくれる。

 価格にして600円を超えてくる程度なのだが、僕には数万もする高級レストランによる一品に思えた。

 入店〜会計、退店とまるで戦場のように駆け足で時間が過ぎていく中で、一人優雅に食事をするというのは優越感が凄まじい。

 ふぃ〜またやろ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?