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もうちょっと丁寧にやってくれないかなー

地獄の沙汰も、サービスも、金次第なのだ

 かつて講演を聞いたことがあるキャスターさんがアメリカに住み始めた。在米主婦生活の日々をゆるーく綴った彼女のブログを読んでいる。

 ある日の記事で、訪れたドーナツチェーンの店でとんでもなくぞんざいな対応をされてショックを受けた、というものがあった。

 なるほど、経済が低迷している“右肩下がりの国”の日本だが、接客サービスはたとえ数百円程度のファストフード店でも極めて丁寧。世界水準では「安いお店では、受けられるサービスもそれなり」なのだろう。ある意味、日本が特殊なのだ。

地元図書館にて


 地元の古い風景を集めた写真集を図書館で借りた。いつもうろうろしている自宅周辺の数十年前のようすがわかる。激変してしまったところと、それでも面影を残しているところが混在していて、面白い。「これ、この辺の写真も載っていて面白いから、見たらどう?」とカミさんにも紹介、通常の図書館資料の貸出期間は2週間あるので、しばらく返却を控えていた。

 ところが数日後「まもなく資料の返却期限です」というメールが舞い込んだ。「あれ?やけに早いなあ」と図書館ホームページで確認したら、この資料については貸出期間が1週間だったのである。危なかった。

 当然ながら、返却期限は借りた本人がしっかり把握・管理すべきだ。借りる際は返却期限が記載されたレシートが出るし、図書館ホームページ上の自分のページには返却期限が載っている。それでも「イレギュラーが発生しているなら、ひとこと注意喚起をしてくれても良かったのになあ」とモヤモヤした気分になる。

 図書館カウンターのみなさんは概ね丁寧な対応をしてくださるので、不愉快な思いをしたことはない。人によっては「●月●日までのお貸し出しです」と言い添えてくれるので、なんとなく、それが当然であるような感覚になっている。

 いいサービスを提供する、される。それが当たり前の社会は快適で、そしてちょっと窮屈だ。それも仕方がない。日本社会はそういう人たちが営んできたのだから。
(22/5/25)

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