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図書館で“拾った本”はほとんど読了できない

読書熱が昂じた2021年は最終的に305冊を読了した。「元気に本が読めるのもあと何年だろうか」と考えるトシになってくると「質も量も」追求したくなるのが人情というものだが、実生活がバタバタした12月以降はペースが落ちている。

新聞や雑誌の書評欄をチェックするなど選書のアンテナはしっかり張りながら機敏に新刊の予約をする構えだが、そもそも食指が動く本が減っているような気がしている。読書欲が下降傾向なのかもしれない。

予約した本が届いて図書館へ出向いた際は、返却されたばかりの資料がならぶワゴンを覗くようにしている。そこに並んでいるということはすぐに貸出を受けることができるということだし、返却直後の図書には前の利用者の“体温”が残っている気がするのも、味わい深いものだ。

しかし。

このようにして予約なしでポコっと“拾った本”はよほど興味深いものでもない限りすぐには手をつけず、結局未読のまま返却することが多いのだ。

予約してゲットした本は新刊が多いため、ほとんどが2週間後に返却期限となるのに対して、拾った本は貸出延長ができる。このため延長不可のものから読み始めているうちに、当初の意欲がなくなっている。

いや、実はこれが最大の理由ではない。

「読みたいな」「予約しよう」「あ、そろそろ順番が回ってくる」「入荷した!」「いそいそと借りにいく」という一連の流れが愛情と意欲を亢進させている。

これに対して「予約なしでたまたま手にすることができちゃった本」にはこうした思い入れが湧きにくい。

これが最大の理由かもしれない。
(22/1/8)

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