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コミックというコンテンツ

 年間300冊を読む“本の蟲”の私だがコミック=漫画はほとんど読まない。例外的に題材に興味があれば「コミックエッセイ」だけは読むことがある程度だ。

 昭和のPTA風に「下劣でくだらない」と断罪するつもりもないのだが、さっぱり面白くないのだからそもそも興味も湧いてこない。

 子どもの頃は「少年ジャンプ」が好きだった。「漢字にふりがながないとイヤだなー」と思っていた記憶があるから、「ジャンプ」創刊直後の小学校入学前には少しずつ読んでいたのかもしれない。

 「ジャンプ」に限らないが、電車内でコミック誌に読みふけっている人をめっきり見かけなくなった。紙の新聞を広げている人もほぼ絶滅して、社内を見回すとスマホやタブレットの人ばかり。SNSやゲームが主流だろうが、中にはそこでコミックや新聞を読んでいる方もいるだろう。

 そういえば昭和の電車の網棚にはときどきコミック誌が放置されていることがあって、ゲットした際のちょっとした幸福感がなつかしい。見かけなくなったのは地下鉄サリン事件以降に車内放置物へのマナーが向上したことも寄与しているのか。
 
コンビニの店内も様変わりした。雑誌コーナーは縮小するばかり。というか、駅の売店も姿を消したいま、みなさんはどこでコミック誌を購入しているのだろう?自分には見当がつかなくなっている。

 日本雑誌協会のホームページは「印刷証明付部数」を公表している。

それによると今年4月〜6月の「週刊少年ジャンプ」は129万部。1995年には653万部(印刷証明付部数ではなく集英社の公称)でギネスに登録されたというから、その激減ぶりには驚くばかり。最盛期には「お札を刷っている」ようなウハウハだったのではないかなあ。

 それでも、雑誌「ダ・ヴィンチ」ではコミックの新刊は毎月山のように掲載されている。
 
自分にはますますこのコンテンツビジネスの全体像が把握できない感覚なのである。
(22/10/13)

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