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GWがやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!

ゴールデンウィークがやって来る。

ゴールデンウィーク。黄金の名に恥じない大型連休。
ゆとり最終世代の私としては生まれた頃から根付いていた文化で、5月のカレンダーは物心ついた頃から赤色が多かった。ちっちゃい頃から怠惰なガキで、15でダメ人間と言われた自分にとってはこの上ない幸せ習慣だったことを、今でもよく覚えている。

小学生の頃は、家族で少し遠出し、日帰り旅行に連れて行ってもらった。関東近郊のレジャー施設とか、牧場とか、アウトレットモールとか、エトセトラ。
今思うと、アウトレットモールはオシャレに興味皆無小学生にとってはなかなかハードルの高い施設である気がする。無駄に広い敷地内で鬼ごっこするのと、ソフトクリームを食べることしかアクティビティがない。あそこはソフトクリームよりお洋服が好きな子が連れていかれるべきだ。むしろ、ソフトクリームしか楽しめない子は進んで牧場に行くべきだ。我が地元・神奈川が誇る『服部牧場』に行くといい。あそこはイタリアンジェラートもあるし。

アイスの話ばかりしてしまったが、一番印象に残っているゴールデンウィーク旅行は小学5年生の時に父と行った伊豆だった。
その年は妹が溶連菌にかかり、母が「私が看病するからお父さんと出かけて来な。あんたにうつってもいけないし、あとうるさいから」と優しいんだか厳しいんだかわからない促しがあり、2人旅が決まったのだ。
父は鉄オタだったので、その時はドライブではなく横浜駅からスーパービュー踊り子号に乗って行ったっけ。海を見て、お寿司を食べさせてもらって、ひとしきり遊んだ帰り乗ったら、列車の天井に星空が浮かび上がって。多分、これを見せたい(もしくは見たい)がために行き先を伊豆にしたんだと思う。実際その美しさに感動したし、旅行が楽しかったのはまぎれもない事実である。
ただ、一番思い出に残っているのは向かいのシートで世間話をしていらしたおばさまがたの姿である。
「やだぁ、さっき買ったメロンパンお尻に引いちゃってぺったんこよ〜」
「やだぁ、でも美味しそうよ〜」
「やだぁ、もう横浜じゃない?(まだ湯河原)」
もうむちゃくちゃ自由な会話を展開し、正直星空の美しさよりもそちらのほうに興味が向いてしまったのは、今でも父には内緒にしている。

その後、中・高のゴールデンウィークは部活動に明け暮れ、純粋な休日として過ごしたのは大学生の頃。よく横浜のみなとみらいに行っては、グルメや景色を楽しんでいた。
これは私の個人的イメージなのだが、ゴールデンウィークは緑と青の景色のもとでレジャーを楽しむイメージがある。そのスポットとして海と自然を兼ね備え、その上毎年赤レンガ倉庫の広場でイベントを開催してくれるみなとみらいは『最強ゴールデンウィークスポット』だと思うのだ。
今年は外出自粛で、遊びに行けないのが非常に残念である。

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横浜マリンタワーからの景色

大学を卒業し、ADになった私にゴールデンウィークなどなかった。
ADの1週間はほとんど『月月火水木金金』。そう、旧日本軍と同じスタイルである。エンタメのため、お国の定めた労基を無視してひたすら資料と小道具、収録で使うカンペを作っていた。18階のオフィスの窓から外を見下ろせば、お台場に遊びに来た黒山の人だかりが見える。敵城に幽閉された兵士のように虚ろな目でそれを眺めた後、また手をスプレー糊臭くするのだった。

そして幽閉施設を脱走した今、イベント業を準本業にしているため『祝日こそ稼ぎ時』という意識の元過ごすのが、私的ゴールデンウィークの常識になっている。それが今年はまったくもって依頼が0になり、そもそも家から出るなとなるなんて。
今年のゴールデンウィークは自分にとって新鮮なものになりそうだ。

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