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手を動かせる人が有利な時代がやってくる

この間、こんなツイートを見かけました。

働き方は頭脳労働と呼ばれるホワイトカラーと肉体労働と呼ばれるブルーカラーに大きく二分され、ホワイトカラーの方が年収が高く「優位」の業種というのが現状です。しかし「個人の時代」の到来によって実際に手を動かしてモノを作れるブルーカラーが優位になる可能性を感じ始めました。

ホワイトカラーは勝者総取りが可能

何層にも重なる下請けや管理職に対する平社員の比率、仕事のダイナミクスを見ると少数のブレーンに対して手を動かす人は圧倒的多数です。これは構想と作業で分けたとき、作業する方が時間コストが圧倒的にかかることを意味します。つまり手を動かすブルーカラーに対して頭脳を使うホワイトカラーは狭き門だということです。このため、ホワイトカラーは待遇が良いのが定石でした。

「個人の時代」の到来によって、場所に関わらず働くことができ、複数の可能を持つことも可能になった昨今においてはホワイトカラー内での格差が広がります。10年前までは会社に専属の頭脳労働者がいたのに対し、今は頭脳労働が得意な人にいくらでもアウトソースできます。ここで頭脳労働にかかる時間コストが小さいことが問題になります。なぜなら、頭脳労働がズバ抜けている人が仕事を総取りすることができるからです。ホワイトカラーでは一部の上位層で仕事を独占し、下流には質の良い仕事がまわってこなくなります。

ポートフォリオを作れるか

「個人の時代」では、今まで企業が独占していたリソースが普通の人たちにも解放されました。大手企業の力を借りずに発信ができるようになり、作品を商品として売り出せる時代で強みになるのは所属における実績よりも個人の実績、つまりポートフォリオです。言わずもがなポートフォリオを作るために圧倒的に有利なのは手を動かせる人です。ポートフォリオがあるだけで売り込みやストック、ノウハウの発信など、やれることが無限に増えます。手を動かせる人は他の人にはできない技で差別化が図れるため、ニッチ戦略にも有利です。例えば、「文章を書く」ということが日本語ができる人にとってはハードルが低いのに対して、「描く」「コードを書く」「作品を作る」というのは誰にでもすぐにできることではありません。

海外エンジニアの給料に見るブルーカラーの逆襲

ブルーカラーが強くなっているというのは、世の中の風潮としても露見するようになってきています。たとえば海外エンジニアはいわゆる総合職とは比べ物にならないぐらい高待遇です。競合に負けないで市場に残り続けるには知識があって手を動かせる人が不可欠なことをよくわかっている強企業にとっては良い「職人」は不可欠です。

ホワイトカラーとブルーカラーの未来

圧倒的なブルーカラー売り手市場はほぼ確実に続き、ホワイトカラーとブルーカラーの立場が逆転することが予想されます。今まではホワイトカラーから仕事を投げられたらブルーカラーは何でもこなす、という構図だったのが、今度はブルーカラーが仕事を選ぶ時代になります。このとき、淘汰されるのはブルーカラーに無茶ぶりするホワイトカラー、冒頭のツイートでいうところの「作れないものの絵を描いてくる建築家」です。ホワイトカラーが生き残るためには気持ちよく仕事ができること、論理的思考ができコミュニケーションがちゃんとできることが不可欠です。「下請けは言われたことをやってりゃいいんだ」と言える時代は終わりました。専門知識をつけた上で手を動かせるのが最強の武器になる時代になるでしょう。既に手を動かせる人は大きなリードをとっています。

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