良いんですか?

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※ネタです。

「あの、本当に良いんですか?これで?」

「はい。それはもう!それでお願いします!」

「・・・あの、うちってオーダーメイドで銅像の制作をやらせてもらってるんですけどね。それで来てもらったんですもんね?うん、そうですよね。あの・・・丁度良い写真が無ければですね。私がご希望の・・・見た目にですねぇ・・・。」

「はい。ですから、これでお願いします!」

「んー・・・表情も変えられますよ?写真が無ければですね。イメージをお伝え頂ければ、それほど時間もかからず再現も出来てですね・・・。」

「はい。その写真のままで結構ですので!お願いします!」

「・・・酒井さん・・・でしたっけ?酒井さんがMTGの大会で優勝した記念に制作する事にしたんですよね?銅像を。」

「はい!サプライズでプレゼントしようと思って!」

「・・・あの、ではですねぇ・・・どうして酒井さんの銅像ではなく、カードの銅像を制作するおつもりになられたんですか?」

「そうですよね。像って言うか、これは物ですもんね。えーっと・・・。」

「そこは良いんです。私も分かりますし。大丈夫ですよ。銅像で。えーと・・・ですねぇ・・・酒井さんへのプレゼントなんですから、酒井さんの銅像の方が良いかなぁ?と・・・思いましてぇ・・・。」

「酒井君、このカード大好きなんですよ!デッキ内で一番のお気に入りだって!」

「それで・・・あぁ・・・。ではですね、そのカードを持った酒井さんの銅像ではどうでしょうか?その方が良いんじゃないかと・・・。」

「酒井君、恥ずかしがり屋なんですよね。もちろん喜んでくれるとは思うんですけど、自分の銅像をプレゼントされたら気を使わせちゃうかなって・・・。」

「かもしれないですね・・・んー・・・。分かりました!それじゃあ、そのままって訳にもいかないので、このカードの雰囲気を伝える感じで制作していきたいと思います!よろしいでしょうか?」

「はい!よろしくお願いします!」

「お任せください!では、このイラストなんですが・・・。」

「そこじゃないです!酒井君が好きなのは、そのカードの効果とテキストです!」

「・・・イラストじゃない?」

「はい!」

「効果とテキスト?」

「はい!」

「下部に記載されている?」

「はい!」

「・・・この効果とテキストから連想される像?だから銅像でご依頼に?」

「はい!物なんですけど、そこからイメージを膨らませて銅像に出来ないかなって!出来るんですよね?イメージから出来るともさっきお話に・・・。」

「ですね・・・うーん・・・。やっ・・・てみます。はい。・・・このカードのラストも、そういうイメージ込みだったとは思うんですけど、これでは・・・。」

「なく!オリジナルで!」

「・・・やってみます。はい。・・・良いんですか?本当に私の好きにやらせて貰っても。」

「はい。それはもう!それでお願いします!」


今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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