マナー

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※ネタです。

「ええ!それはもうっ!誠心誠意やらせていただきます!しかしですねぇ・・・そのぉ・・・こういう・・・なんて言うか、ここまでのはぁ・・・え?あ、ちょっ・・・。」

「行っちゃいましたね。どうします?店長。」

「何とか・・・しなきゃね?」

「ですね。まさかこういうのだとはね?」

「ね?思わないよね?こういうテーブルマナー的なものだとはね?思わないよね?」

「ですよね。ドラフトのマナーって言うからてっきりね?『ドラフトォ!』と発声する的な感じかとね?思うじゃないですかね?」

「ね?だからまぁ、受けるよね?依頼されたら・・・。しかしさ、こういうナイフとフォーク使うようなテーブルで、どうやってドラフトすんのかな・・・。」

「基本は。基本は変わんないと思うんで!とりあえずやっていきましょう!ね?もうすぐお客様?が到着するみたいなんで。」

「だね。始めよう。えーと・・・このお皿の上に・・・パックを置くのかな?」

「多分そうじゃないですかね?会場にいる・・・世話人みたいな?ボーイみたいな?執事みたいな?人達が置いていくんじゃないですかね?『1パック目で御座います。』とか言って。」

「それだね。多分それだよ。で、それで・・・。」

「ナイフとフォークを使って・・・パックを剥いて・・・。」

「そうだな。多分そうなる・・・。」

「どうしたんですか?店長。」

「バイト君、それ多分違うな。」

「え?どうしてですか?」

「パックをね?置いていくのはそうだと思うんだ。でもね、出席者にさ。剥かせるかなって。」

「え?でも、剥かないと中身が・・・。」

「じゃあさ、じゃあさ。人の家にお邪魔した時とかに出される果物とか考えてみてよ。それさ、出された方が剥くかい?」

「・・・剥かないですね。剥いたのを出されますよね。え?じゃあ剥いた状態で中身の15枚を皿に乗せるんですかね?」

「それもね、我々庶民の考えるテーブルマナーなんだな。」

「え?どういう事ですか?」

「丸のまんま出てくる。」

「あ、じゃあこのまんまで良いんですね?」

「この場合はね?剥かない状態のパックを確認してもらわなきゃいけないから。剥いた状態だとね?剥いてるとこ見ないと・・・。」

「そうですね。そこですからね。・・・あれ?じゃあ果物も丸のまんま出される事があるんですかね?」

「恐らくね。そういう場合もあるんだろうね。」

「あれ?じゃあ、どうやって剥くんですか?丸のまんま果物が出てきたら、自分が剥かずにどうやって果物を剥くんですか?」

「そこでさっき話した、世話人みたいな?ボーイみたいな?執事みたいな?人達だよ。」

「あ、その人達にお願いして・・・。」

「そうそう。剥いてもらうんだよ。きっと。」

「あ、そっか!じゃあこのパックも・・・。」

「そうだよ。世話人みたいな?ボーイみたいな?執事みたいな?人達にお願いして剥いてもらうんだよ。『1ピック目で御座います。』みたいに言われるんじゃない?」

「あー!何かそんな感じがしてきました!いけそうですね!何とか!」

「だね!何とかなるかもね!」


今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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